内容説明
地雷で脚を失ったアデム、ゲリラに誘拐され兵士にされたターティ、目の前で友達を殺されたアブドゥヌール……。明日をも知れぬ毎日ですが、みな、一日一日を懸命に生きています。どうして同じ人間が憎み合ったり殺し合ったりするのか、なぜ戦争がおこるのか、平和のためにはどうしたらよいのか、親子で、友達同士で話し合うきっかけになる一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
78
図書館本。 空爆、地雷、少年兵、トラウマ、戦争の原因、難民の話が各章に分けて丁寧に語られています。地雷を探し当てる犬の話はNHKBSのワイルドライフで地雷原であるゴラン高原で自慢の嗅覚を駆使して生き延びる狼やイノシシの話がよぎるエピソードでした。自分で埋めた地雷の処理ができない人類。人類の一人として悲しい話です。 地雷の話に限らず戦争を始めてしまえば終わらせるのは難しいという話で締めくくられます。台湾有事なんて絶対に起こしてはいけないのです(南海トラフの方が早い気が)2024/08/10
よこしま
43
児童書です。お子さんと一緒に読まれて、戦争について話し合っていただければ。◆著者は2012年にシリアの紛争中、銃で撃たれてお亡くなりになったジャーナリスの山本さん。日本は70年、戦争をしていませんが、世界を視ると戦争や紛争が絶え間なくおきています。◆核や戦闘機みたいな高い武器だけではありません。安く作られる地雷が東南アジアから中東、アフリカなどに沢山埋めれてます。注意しても歩いて大怪我をしてしまう恐怖。なくなった脚なのに痛みを感じる苦しさ。◆一度戦争がはじまると止まりません。だから読んでほしいです。2015/08/15
けんとまん1007
35
子どもたちを巻き添えにしてしまう戦争という現実。一方で直接関わる人たち(指導層)の現実との距離が大きくなってもいる。端的なのがピンポイント爆撃という嘘。それでも、戦争を是とする輩の何と多いことか。この本は、小学生向けに書かれているようではあるが、大人も読むべきだ。それにしても、人間とは愚かな面も持っているものだと再認識せざるを得ない。そして、この中に登場する地雷探知犬の凄さ。人は、他の動物達の力を借りないとやっていけないのだということ。そして、著者のジャーナリストとしての存在意義。深い本だ。2011/10/09
いっせい
34
先に読んだ「奇跡の本屋をつくりたい」という本の中で、著者が“中学生に読んで欲しい一冊”に挙げていた一作です。正義という大義のもとで世界各地で繰り広げられる戦禍のもとで、庶民、子ども達がいかに深く傷つき、悲しみ、苦しんでいるのか?現地に足を踏み入れ、取材したからこそ分かる実態が生々しく記録されています。我が子と同年齢の幼い子どもが、人が殺される現場を目の当たりにしたり、反対に少年兵となって人を殺される立場になったり・・。胸がえぐられるような思いがしました。惜しくもシリアで銃弾に倒れた著者ですが→2018/12/14
mizshnami
31
圧倒的な取材力、そして子どもたちへの優しい眼差し。筆者の誠実さ一途さがひしひしと伝わってくる。若い世代に戦争をどのように伝えるかは、我々大人達に課せられている。本書から初めて知ったこともあるが、自分がいかに曖昧に理解していたことも思い知らされた。国・地域の解説もとてもわかりやすく、写真も効果的に挿入されている。教科書にもなりうる良書。2014/07/19
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