内容説明
元禄の末期は地震に襲われ、宝永と改元され、将軍綱吉が没します。メディア、バブル経済、セックスとカネ……。この時代の諸相と現代とには、おそろしいくらいの共通性が読み取れます。本書は元禄の諸記録に分け入り、まさに終わろうとする平成と時空を往還しながら、いまなお日本人の心性の根底にあるものをあぶり出します。読み出したらやめられない六篇です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mc6ρ助
9
『「鐘」を「金銭(カネ)」に読み替えることは、一方では語呂合わせによる言語遊戯に洒落て見せるとともに、他方また、クソマジメなほど金銭欲を剥き出しにした俗信の極に向かう。そしてこういう言葉の連合ができあがったときこそ、人びとが自分たちの運命を目に見えないところから操っているのは、彼岸的な神仏の力ではなく、此岸的な金銭の力であると身体で感じはじめた瞬問にほかならない。すなわち、人びとの生活を容赦なく取りこんでゆく貨幣経済の影があまねく認知されたのだ。(p131)』元禄と現在が地続き・・不可思議な読書体験でした2018/04/15
のん
5
花の元禄。6編、6人の人間を通して描く元禄の風俗文化論。現代との相似。読む前に思っていたのと違って難しかったです。2018/03/26
レフ
1
最後、気持ち悪かった。2025/02/28
Jun Masuno
1
何気に見つけた作品を読了 初めての著者でした 元禄をモチーフに書かれた6の短編集2019/05/16
-
- 電子書籍
- 異世界で赤ちゃんを産みまして 冷酷陛下…
-
- 電子書籍
- なかまカナ? ものがたりの庭
-
- 電子書籍
- プロポーズは大胆に【分冊】 8巻 ハー…
-
- 電子書籍
- AneLaLa オトナの小林くん st…
-
- 電子書籍
- 月刊介護保険 2016年8月号