内容説明
正史では権力を握った側に都合の悪い事実は抹消される―倒幕を巡る薩長内部の不協和音、会津藩の悲劇、雄藩の思惑―資料を丹念に辿り、正史では語られることのなかった敗者の歴史から幕末維新の実像を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
樋口佳之
16
「負けに不思議の負けなし」の言にのると、慶喜を主役として「失敗の本質」が書けるのでは。2018/06/17
takam
9
明治政府が大義をかざすためには、歴史における正当が必要になる。国民を従わせるためには、政府にとって正しい歴史を学ばせることが大事なるわけだが、そこで正確に描かれない歴史が生まれてしまう。幕末もその例外ではなく、権力者の利益のために隠された歴史が存在する。幕末において始終劣勢であった官軍、組織の葛藤により右往左往する姿は我々が学校で学ぶ歴史とはかけ離れている。西郷隆盛の人気の由来が不思議だったが、江戸市民の反骨精神の現れという考察により氷解した。2019/10/27
maito/まいと
3
幕末、長州・薩摩・幕府・そして会津と諸藩の動向に関する1冊。また、江戸城が明け渡された後の徳川家家臣の行方にもついても言及されており、非常に精度の高い内容になっている。各藩(薩摩と長州も同盟後、一枚岩ではなかった)の思惑が絡み合う緊迫した情勢が目に浮かぶような構成で、手に汗握るようだった。また、大きな障害なく勝利したように思われている薩長だけれど、実はギリギリの勝ちだったことを改めて知った(司馬作品(花神など)読んだ方には既知かも)本当の‘泥臭い’歴史を知りたい方には是非読んでもらいたいです。2011/05/27
アマリリス
2
勝てば官軍。勝者の理論で歴史はいくらでも作ることができるのである。2016/03/19
ゆめかまこと
1
幕府側から見た明治維新史という、最近はやりの視点から書かれた本。他の本に比べて読みやすかったものの、特に目新しい事実や解釈が披瀝されている訳ではなく、少々食い足りないが、一般書という性格上仕方ないことかも。どうして上野に西郷像がたっているのか、かねがね不思議だったがその理由の一端が本書でわかったのが収穫。西郷や大久保が薩摩藩内や新政府内でも少数派だったという指摘が、今年の大河ドラマで生かされることはあるのだろうか……2018/02/01
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