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内容説明
ある事件がきっかけとなり、学校にも家にも居場所がないと感じはじめていた、小学4年生の壮太。ある日、偶然テレビの特集で取り上げられていた「山村留学センター」に目がくぎづけになり、川遊びや祭りに歓声をあげる子どもたちの笑顔が忘れられなくなっていた。「――ぼくの居場所って、ここじゃないのか?」そう感じた壮太は、センターに行くことを決意。小学2年~6年生の13人が在籍するセンターでは、親元をはなれたメンバー自らが食材となる魚を釣ったり、地元の人と協力しながらお祭りを運営したりと、のびのびとした毎日が待っていた。家族関係や進路、学校での悩みをそれぞれ抱えながらも、大自然を舞台に成長していく小学生たちの物語。実際の山村留学センターを取材した著者が書き下ろした渾身の1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
78
四国の山の中にある空高小学校、全国から山村留学の子供たちが集まるその学校に、学校や家で居場所を無くした小4の壮太がやって来た。1年間の留学で壮太はどう成長していくか。爽やかで、こういう本は素晴らしい。2018/02/20
紫 綺
75
実際にある施設への取材を元に書かれた元気いっぱいの児童書。恵まれた自然の中でもイキイキと生きる、少々問題を抱えた子供たちの成長を描く感動作。2019/10/29
はる
69
山村留学した子供たちの一年の物語。それぞれ家庭の事情があり、悩みや問題を抱えた子供たち。豊かな自然の中で躍動する彼らの姿を瑞々しく描きます。丹念に取材されたそうで、毎日の生活は臨場感がありますね。子供たちの繊細な心の揺れ、葛藤する姿が丁寧に描かれています。主人公の壮太と少女との淡い関係がいい(^^) 続編もあり?2018/03/20
ぶんこ
52
思い込みの激しい担任と校長、そして子どもの声を聞こうとしない母。小学4年で絶望的な日々を送っていた時に知った山村留学。威圧的な人が一人もいないのびのびとしたセンターと小学校。そして地域の人々。センターに来ている子どもたち一人ひとりには親元を離れざるを得ない事情がある。そんな子どもたちが居場所を見つけ、子どもらしい日々を過ごせていて嬉しくなりました。モデルのある実話です。こういった場所がある事が救いになる親子に幸あれ。2018/03/30
chiaki
40
親元から離れて小学二年から六年までの13人が集団生活をする山村留学センター。皆それぞれに悩みを抱えて全国からここに集まる。山や川、夜空いっぱいの星々にカブトムシやイノシシ…豊かな自然の恵みに囲まれて、季節の移ろいを堪能し、命の繋がりを感じたり、自分を晒け出せる仲間がいることへの安心感を得たり、のびのびと育つ子どもたち。センター長や松つぁん、おしょうさん、元さんなど、親同様に見守っていてくれる大人たちの存在も魅力的。生き生きと臨場感あふれる描写が素晴らしく、とても爽やかな読後感。2019/06/01