内容説明
「弱くてもいい。あなたがいいの」
ウィズにはわからなかった。偶然出会っただけの少女アローンがなぜ自分を慕うのか。彼は凡夫で、秀でた才能もない二流の傭兵。遠い故郷を目指すアローンの護衛役にはふさわしくない、そう思っていたが……。
「……同じだったから。あなたもわたしも同じ……選ばれなかった人間」
少女が告げる言葉の意味、そして待ち受ける残酷な運命を知ったとき――ウィズは決意する。守りたい……守ってみせる。
たとえかつての親友、救世の英雄を敵に回しても――
これは『選ばれなかった少年』と『見放された少女』が紡ぐ、誰も知らない“世界の裏”の英雄譚。第9回GA文庫大賞<優秀賞>作品。 ※電子版は紙書籍版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
英雄に選ばれなかった少年・ウィズと運命に振り回される少女・アローン。そんな二人が出会いアローンの護衛役として遠い彼女の故郷を目指すファンタジー。神から英雄として選ばれた幼馴染に力不足でついていけず離脱せざるをえなかったウィズと、秘密を抱え家族のもとに帰ろうとするアローン。お互いへの共感と自分が一緒にいることへのためらいでせめぎ合う不器用な二人が、それぞれ過酷な運命に直面しつつも逃げずに懸命に向き合う姿にはぐっと来るものがありました。覚悟を決めた英雄の裏で二人がどういう物語が紡いでゆくのか続巻に期待ですね。2018/01/16
もも
30
選ばれなかった青年ウィズと過酷な宿命を背負った少女アローン。2人の過去はとても辛いもので、読んでいて心苦しかったのですが、ラストは爽やかで心地良いです。2人の関係、いいですね♪すごく面白かったです。綺麗に纏まっているので、次巻がどんな話になっていくのか楽しみです^ ^2018/03/02
むっきゅー
29
面白い。ボクは鬱展開が苦手なのに、本作は最後まで読むのを止められなかった。主人公ウィズは凡人。しかも、幼馴染が神に選ばれた英雄となってしまい、さらに神に祝福された仲間のヒロインズから侮蔑され、パーティーから追い出された...。そしてウィズと同行するアローンは、母親から見捨てられ魔人に捧げられたいらない子...。誰からも必要とされなかった二人が、お互いをかけがえのないものとして求め合う物語。くぅーー!もう、勇者のパーティーへのヘイトが止まらない。ボクは完全に魔人サイドに感情移入しまくり。次巻も楽しみです。2018/02/08
まるぼろ
20
ある過去を持つ傭兵のウィズ・ヴァイスは出立した王都フィンから北へ向かっていた途中でアローンと言う名の少女を助けるが…と言う所から始まるお話です。とても良かったです。実力の無さからアルルクルを除いた英雄パーティーに必要とされてなかったウィズと、最も助けを欲した時に母親に見放されたアローンの二人の、その人としての在り方がとても尊く思えたし、また今巻で迎えた結末もまるで対象的なウィズとアローン、アルルクルとお供の三人の比較がとても印象的でした。ぜひこの先のお話も読んでみたい、次巻も読みたいと思える作品でした。2018/02/21
サキイカスルメ
15
こういうの大好きなんじゃー!救世の英雄の幼なじみで、選ばれなかった少年ウィズと、偶然ウィズに助けられた不思議な少女アローンのお話。ウィズとアローンの出会いから旅がメインで、所々で2人の過去が入ってくる構成でした。過去話では、懸命の努力が報われず、仲間から追放されたウィズの全てを諦めきれない絶望と苦悩がとてもよく伝わってきました。アローンとの出会いと交流で、変わっていくウィズが微笑ましかっただけに、後半で絶望に叩き落されました。面白かったです。文字通り死ぬほど足掻いた2人が、幸せになりますように。2018/01/23




