内容説明
大西洋の海底で発見された巨大な“リング”
それが与えるのは叡智か、それとも破滅なのか
謎を解く鍵を握るのはイルカ!
カリブ海で原子力潜水艦が奇妙な音をキャッチしたことが始まりだった。
その直後、潜水艦の計器に異常が発生した。機材の確認などで原因が突き止められなかったため、海軍調査官クレイは最新の探査機での海域の調査を開始するが、探査機は制御不能となり海底へと沈んでしまう。
手詰まりになったクレイは、マイアミ水族館の海洋生物研究者たちに協力を要請する。それはイルカによる調査を試すためだった。研究者たちはイルカの言語を解析し、意思疎通することに成功していたのだ。いまやこの調査の鍵はイルカたちが握っていた。
一方、制御不能となる前の探査機から送られてきた映像を分析していたチームはありえないものを発見する。そこに映っていたのは、高速で回転する巨大な“リング”だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もち
13
「いいえ。人類のことです」◆潜水艦の機器トラブルがきっかけだった。軍人たちは海底にて、音速で回転するリングを発見。同じ頃、水族館の研究チームはイルカと対話する方法を模索していた。途方もない宇宙の真実をきっかけに、2つの計画は結び付いていく――■本当に楽しんで書かれたのであろう、動物×海洋×接触×冒険×軍事SF。さらに宇宙SFでお馴染みのあのネタすらぶち込んでなお、散逸させずにまとめ上げている。古今東西のSFのいいとこ取りのような一作。2021/10/31
yamakujira
4
水族館ではイルカの言語を解析する研究が進み、イルカとの会話が実現しそうだ。海軍では潜水艦の計器異常をきっかけにして、カリブ海の海底に直径25kmの謎のリングが発見される。温暖化なのに海水の減少を疑う地質学者は、南極の氷棚の崩壊による大津波を警告する。無関係に見えた3者がつながったとき、なにが明かされるのだろうか。せわしない場面転換がわずらわしいけれど、文章がなめらかで読みやすい。壮大なスケールを感じるSFだなぁ。下巻に続く。2020/07/26
こうきち
2
KindleUnlimitedで読了。 最近読んでる竹書房シリーズ。今回は、地球規模の自然現象に関する問題をアメリカだけで解決するという話! イルカとの会話は、物語の展開がつかみにくくなる要素として、うまく機能しています。2019/08/16
滑稽ウツボ
2
イルカと話す!海底に直径75km、光速に近い速さで回転するリングがある!なんだこれ!というテンションで進むSF小説。上巻なので全貌は見えていませんが、なかなか話のスケールが大きい。スケールの大きさ故に、場面の切り替わりが多いこと、登場人物が多いことで、この人誰だったっけ?となる時もあるのは否めません。ただ、このスケールの大きさをどう畳んでいくのか、下巻も楽しみです。2018/12/16
ユキタ
1
図書館。宇宙に行くより地球で1番深い海の底に行く方が難しいという話を思い出す。イルカの言語を解析し、会話することが出来る研究に胸が躍る一方、軍が海底で見つけた謎のリングと不可思議な方法で出現した人物に緊張が深まる。面白い海洋SFで、下巻を読むのが楽しみ。2022/07/27
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