内容説明
誰が守護者で、誰が刺客か? 幼女さまを護る「切り札」の正体は?
「雨宮羽玖。雨宮の娘を守って欲しい。忌まわしき天球儀ゲームから」
ネテスハイム公・雨宮透華は
「切り札」たる守護者を召喚して告げた。
「十三血流」――その眷属たちは名だたる能力使いであり、
世界史を裏から操ってきた。
だが、その均衡を揺るがす存在が現れようとしていた。
「不死」にさえなりうる希有な能力≪節制=テンペランス≫。
その絶対的能力に目覚めようとしているのは、
まだ年端もいかぬ雨宮羽玖だった。
彼女を巡って十三血流の各家が陰謀を張り巡らす。
年齢不詳の少女「雨宮透華」は、
幼い羽玖を守るため「切り札」を投入する。
十三血流がさらなる力を得るべく
眷属を送り込む「天球儀の迷宮」。
最高難易度の白金の迷宮へと招待されたのは
雨宮羽玖を含む最高位の能力者たちだった。
高位の能力者たちが集う閉鎖空間――。
誰かが羽玖をなき者にしようと狙い、
誰かが羽玖を守護する切り札となる。
各家の思惑が交錯する中、
その趨勢を決する迷宮探索が幕を開けた――。
■世界を裏で操ってきた「十三血流」
その派閥に属する者たちが集う学園都市
■各派閥の最高位能力者たちが挑む
共闘と欺きの迷宮探索
■誰が守護者で、誰が刺客か?
幼女さまを護る「切り札」の正体は?
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真白優樹
10
―――天球儀の迷宮に交錯するは、殺意と慈悲の心。唯一無二の可能性を宿す無垢な少女を守る為、愚者の仮面を被りし最強の守護者は力を振るう。果てなき迷宮が如き広さを持つ世界、その一欠片とも言えるこの物語。階位の力、そして殺意を持つ者達の思惑。彼の行いに騙され、それを知った時に大きな衝撃を受ける。それはこの迷宮に引き込まれていたという証であり、それ程の面白さとどんでん返しに満ちている作品である。物足りない、どこまでもこの世界には広がってほしい。始まったばかりのゲーム、その世界の先とは。 次巻も須らく期待である。2017/12/19
るか
7
作品どうこうの前に固有名詞が多すぎる上に全く覚えられる気がしない名前ばかりで思考回路はショート寸前でございます。作品に関してはらしいなというのが一番でしょうか。幼女さまや詩乃,止水のやり取りは面白かったですが展開は予想が当たってしまったこともありあまり驚きなどはありませんでした。とはいっても後半の伏線回収への流れは読んでいて面白かったですしまだ始まったばかりなこともあるのでこれからの展開を楽しみにしたいと思います。筆が早い方ではないので期待せずに待ちます。とりあえず最後はお約束サクラノ刻はよ。2017/12/19
とめこ
5
あらすじの厨二臭さに戦慄しながらも、表紙かわいさで購入。つまらない以前に読み進めるのが苦痛でした。序盤から設定語りのオンパレードでくどいし、あるキャラの言動にひたすらストレスが溜まるばかり。一応どんでん返しな展開もあるが途中で想像がついてしまったうえに、そこに至るまでのイライラが強すぎて全然すっきりしなかった。正直あらすじが一番面白かった。私は徹底的に合わなかったけど、ファンの方は楽しめるかもしれません多分。2017/12/22
なっぢ@断捨離実行中
5
若木民喜が適切に評してるようにこの作品に出てくる登場人物はみな賢い。しかしこの「賢い」は決して褒め言葉ではないと付け加えておくべきだろう。自らが単なる駒でしかない事実を受け入れ、与えられた役割を全うしている割り切り振りを「賢い」と評してるに過ぎないのだから。これは「愚者」である主人公も変わらない。彼には停滞した貴族たちの茶番へのアンチテーゼもアイロニーもない。秩序を決して脅かさない安全に痛い性癖(ロリコン)が物語の駆動因として機能してるだけである。ウィトゲンシュタインの保守的な哲学のよう、とても退屈だ。2017/12/14
氷柱
4
氏の大ファンではあるが本巻は微妙としか言いようがありません。叙述トリックのためかやり方をかなり変えており、そのため文章のほとんどが講義のようで読者を諭してくるんですよ。物語を。その、まあ口調というべきか、を受け止めてくれる核みたいなものが何もなく、登場人物を誰一人として知ることなく終わってしまいました。挑戦的な作品ではありましたが、次はもうちょっといつもの調子でやってほしいかな2018/01/10
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