内容説明
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「根」のさまざまな役割から話が始まる下巻は、いよいよファーブルらしさが随所に現われる。挿木と接木の「尊い作業」、葉の配列の法則、バラやサボテンのトゲの話と、松かさ鱗片の発生順の面白さ。ヘビや妖精まで繰り出して植物の特性を語る独自性は、魅力ある文体とともに、ファーブルならではの作品である。
目次
根
塊根
不定根
取木と挿木
接木
葉
変態
攻撃の武器
植物の眠り
オジギソウ
葉の配列
気孔
緑の細胞
生物の化学
植物の栄養
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eirianda
22
上巻同様面白かった。図書館の本だったので、また読みたいから買っちゃいました!昆虫記は違う文体だそうで、また暇見つけて先ずは図書館で読んでみよう。(十巻もあるし!)2018/03/04
春
3
ファーブルさんは虫だけでなく植物の研究もされていて、それに関する本も多く書いているのですが、日本語訳されたのはこの本だけだそうです。独特の視点による、これまた「植物の詩人」でした。植物の生態や育ち方など、植物学を読みやすくしてくれたような一冊です。植物と数学の神秘的な関係や、苺の根の張り方を子育てに例えたり。いつも見聞きしている植物についての知識から、別の視点で植物を感じることができて、非常に面白いです。高校で化学を専攻していなかったので、初耳だった炭素の話から光合成の話に繋がる話は読む価値ありです。2013/08/01
まんぼう
0
非常に面白かった!「美しくない解りにくい」といちいち挟まる専門用語に対する皮肉と批判がなんとも笑える。用語は重要でも知識に対する大きな障害になってしまい、世界の素晴らしい仕組みや美しさを伝える為にはもどかしいものだと。しかし、「自然は美しい!完璧だ!」と賛美したそばからハサミで切り刻んだり逆さにつるしたりするのはやっぱり知を追求する科学者だなあ。「―化学の実験は物質に対する拷問であり、化学者は拷問者である。―しかし物質に拷問を加えるのは高貴な仕事だ。答えを奪うたびにごとに進歩への一歩がすすめられる―」2024/02/04