内容説明
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この楽しい本は、ファーブルが四十四歳の時、『昆虫記』より十年以上前に出版された。「芽の衣装」や「茎の形」など、様々な比喩と巧みな表現に溢れている。草や木々に対する細かな見方が深まり、植物への愛情をかきたてる。
目次
ヒドラ
動物の芽と植物の芽
芽の衣装
移民たち
クリの古文書
木の年齢
基本器官
細胞の中身
単細胞植物
維管束植物
茎の構造
樹皮
茎の形1
茎の形2
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eirianda
25
ある植物のイメージについて調べていたら、図書館で見つけた本。昆虫記も読んでいないが、植物の擬人化した表現が面白く、最初からじっくり読むことにした。子ども向けに、と本中にあるが、大人向けでも十分。なぜなら、植物を説明しながら、人の生き方はいろいろあるのだ、ということを語っている本だから。理系脳でもないし、植物にそんなに興味もないが、中学生か高校生くらいのときにファーブル先生の理科の授業を受けていたら、理科が好きになっていたかもしれない。さて、下巻へ。2018/03/01
Bartleby
16
ファーブルは植物記も書いていた。ということで気になって読んでみた。もっともこちらの方が昆虫記よりも先だが。子ども向けに書いたものだという。擬人化もまじえた素朴な語り。しくみを解説するより、やはりよく見ることにこだわっている。平凡社ライブラリーより、もうちょっと判型を大きくして、岩波少年文庫とかから出せばいいのに。植物は動物よりも人気がないから、だれも読まないだろうか。2023/09/13
あだこ
3
植物の生態についてなるべく専門用語を用いずに語る。植物の有り様を人間の生活に喩えたり、ときには植物から見た人間の生き様を風刺してみたりと、その語り口が読み物として面白い。2013/02/21
春
1
ファーブル先生の植物詩。昆虫ほど動かず、観察が難しそうな植物にも、ファーブルらしい視線がそそがれています。上下共に読みごたえ抜群。2015/10/18
まんぼう
0
子供に向けて語りかけるという形式で、植物を中心とした生命の神秘と仕組みの話。専門用語を極力使わず様々な比喩表現とウィットで皮肉に富んだ「これがフレンチジョーク…!」と言うような小咄で面白おかしく進行する。身近な植物たちの複雑な構成と仕組みに、葉の一枚ですら何も知らなかったのだと思い知る。喰う者と喰われる者、生命の循環、生存競争についてファーブルが綴った一文「創造の摂理を推し量れるほど、我々は炯眼であろうか。自己防衛はしよう。だがうらみごとは言うまい」に科学者の矜持と自然愛好家の自然への愛と敬意を感じた。2024/02/01
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