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内容説明
●主な登場人物/若草いずみ(かつて“永遠の聖女”と呼ばれた大女優。醜く老いていくことを異常に嫌悪していたが…)、上原さくら(いずみの娘。母親によって美人になるよう大切に育てられる)
●あらすじ/実の娘・さくらに自らの脳を移植し、若く美しい肉体を手に入れるという恐ろしい手術は成功し、元女優・若草いずみは目覚めた。醜く老いた体は隣に横たわり、鏡に映るのは我がものとなった美しい体。彼女は死体を庭に埋め、今までの自分に別れを告げる。そして、娘の通っていた学校へ、娘がしていたように通学するのだった…。
●本巻の特徴/自らの脳を娘さくらに移植し、その人生を奪い取った母いずみ。彼女は、娘の担任を愛の対象にするが…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのじつ
15
このビックコミックスペシャル版は、カラーページ、カラーイラストを丁寧に収録してあってとても良い。かなり高いけど。楳図かずおの絵は、漫画界のアイコンとなって久しい。その崇拝を受ける全き楳図絵の頂点がここにある。美しい!おぞましい!吐き気がするほど魅力的だ!「怖い」という感覚について、ここまで突き詰めて考え表現した事に戦慄する。物語は、ある伝説的美貌の女優の、美の陰りから幕を開ける。おぞましい予感を誘って、読者の予感を上回る地獄絵図を次々に展開してくる容赦のなさ!ホラー漫画の巨匠の天才的仕事に陶酔する。2017/11/28
ツキノ
7
積読本-50 最終巻。語られる若草いずみのこれまでの道。子どもの頃からちやほやされるとろくな人間にはならない…中盤にショッキングピンクのページにはこのように書かれている。「母親とは娘にとって何か? 娘とは母親にとって何か? そして…母親は娘に何を与えたか?」ルポライターの「この世に希望と知恵があるかぎり人はいつも罪深い…」というのも深い。しかしこの漫画の主人公は罪深すぎる。2014/08/31
ぐうぐう
5
美への妄執から、愛の独占、そして物語は、親子間の愛憎をとてつもない展開で描ききる伝説的なクライマックスへと突入する。楳図かずおが提供する恐怖は、外的おぞましさにあるのではなく、あくまで人間の心、内的な部分にこそあるということが、この『洗礼』においても強烈に放たれている。2009/03/01
イコ
2
怖いのだが、最後は母娘愛に感動する。素晴らしいストーリー、凄みのある物語だった。2019/11/03
MM
2
怖すぎて若干ギャグ漫画として手に取る節もあるけど、母娘愛に感動する傑作。2014/01/04