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内容説明
警察組織の頂点に立つ内閣官房副長官が、何者かに狙撃された。一方ニューヨークでは、北朝鮮の高級外交官が日本総領事館に亡命したいと訴える。保護を命じられたのは、元警視庁公安部外事二課(ソトニ)の伝説の刑事・筒見慶太郎だった。しかし、筒見が用意した「セーフハウス」で、北の外交官は無惨な死体となって見つかった。「日本にいる『亡霊(マンリョン)』を守ってくれ」という言葉を残して――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
806_shusaku
4
著者の「マルトク」の加筆修正版。日本政府が北朝鮮体制の崩壊を画策、ポスト体制後の国益拡大を狙ってキーマンを抱き込みながら工作活動を行う一方、北朝鮮側は裏切り者の粛清をしつつ、日本政府側に対抗していくノンフィクションストーリー。上記大枠の中で、戦後朝鮮に残された残留日本人とこれを見捨てた日本政府、戦後日本の朝鮮工作員の浸透活動、海外における北朝鮮の武器ビジネスなどが描かれており、非常に興味深く読んだ。2020/03/14
ちゃあぼう
2
シリーズ第2作になるが、前作より面白かった。戦時中に北朝鮮に取り残され救出されることなかった人たちの無念を晴らそうとする気持ちが背景にありストーリが展開していく。しかし、この作品はフィクションではあるが、どちらが正しいことを行っているのかは誰にも判断はできないのかなと思った。2021/02/13
Shinya Fukuda
1
国家というのは嘘をつくし自国民を守らない。そのことがテーマの一つ。河野、吉良、この二人は権力の悪を体現している。それに立ち向かう筒見と絢音。しかし彼らも立ち位置も単純ではない。後、虎松、片桐という複雑な人が出てくる。登場人物が出尽くすのは半分位のところ。最終章で虎松が全てを語る。この時辰巳や歌織の正体も明らかになる。よく考えると不自然な点もあるが面白かった。公安って超人的な人々なんだなと思った。信用できるものは何もない。これも怖い話だ。2021/06/28
kinghaya
1
★★★ 二作目。今回も面白く一気に読めた。こういうこと、今の日本でも現実にあるんじゃないかと思わせる感じが好き。2017/12/01
木本洋一郎
0
相変わらずおもしろかった。2017/12/31