内容説明
伊勢屋の婿養子がまた死んだ! 婿をとったお嬢さんは滅法器量よし、お店は番頭任せで昼間から二人きり。新婚は、夜することを昼間する、なんざ、それは短命だ……。ところがご隠居さん、次々に死んだお婿さんの死に方を聞くと、何やら考え始めて――。(「短命の理由」)古典落語の裏側に隠れていた奇妙なミステリー、ご隠居さんの謎解きが始まる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
224
これは面白いね。古典落語を上手くアレンジしてミステリー仕立て。4編からなる短編。河合さんのユーモアなセンスと遊び心もはいってる。現代と江戸を往き来してるようなボケがいいね。ジジイ……でなくて、ご隠居と熊さん、八っつあんのやりとりが心地よく粋だね。ラストの短編が秀逸で伊達綱宗もかっこよくナウかったよ。まさに大団円ですね。毎年最低1回は再読したくなる面白さ。本の中で見事にアレンジした古典落語を読んでるのでなく、聞いている錯覚に陥った。またいつか再読しよう。2020/08/06
chiru
133
めちゃくちゃ笑った😆❗『てえへんだ!!』で始まる、爆笑必須の落語ミステリー!!江戸と現代を融合させる遊び心がなんとも粋!とりわけ『粗忽長屋』が好き💗八五郎と熊五郎は兄弟分。八が熊に言う「お前は死んだことに気づいてない」対して熊は「じゃあ俺は誰なんだ?!」と反撃しつつも納得してなぜか自分の死体を運ぶことに…。粗忽で素直なふたりがなんともいえず可愛い💕最後の種明かしをする探偵役は冷静沈着なご隠居さん、ばたばた動き回る熊と八はワトソンかな😉もっと読みたいと思うほどの面白さだった❗★4.52020/09/13
タイ子
83
古典落語をもうひと捻り。落語には必ずサゲ(オチ)があって、そこでわははっ!ってなるのだが、この本は一話づつのストーリーに謎があり、サゲに行くまでが笑える。謎を解くのは長屋のジジイ、いや失礼!ご隠居の幸兵衛さん。幸兵衛さんのパシリになるのがお馴染み八っつぁんと熊さん。話は古典落語なのに、セリフがもうしっちゃかめっちゃかの現代風。懐かしいやら、可笑しいやら。ひと捻りされた裏の話に感心するしかない。特に「高尾太夫は三度死ぬ」のオチと人情噺についグスッ!(涙)落語とミステリーの融合作、まだ読み足りない面白さ。2020/04/20
やも
82
なんでぇ、この面白れぇ話は!あたしゃ落語ってなぁ馴染みがなくてね、こりゃあちょいとハードルが高けぇんじゃねぇかいって心配ぇしてたんだけどもよ。なんてこたぁねぇ、1頁目からドッカンドッカン笑いの渦よ!あぁ、ドッカンドッカンは言い過ぎかい?そうさね、とにかく全部が面白ぇのなんのって。あたしゃね、失敗しましたよ。何をって?隣に人がいるのに読んじまったことをさ!笑うに笑えなくてねぇ、なんとか咳払いでごまかしたけどねぇ。コロナの時代でしょ、咳払いもしたくなくてねぇ。腹筋に力を入れて耐えてはみたんですけどねぇ。★5↑2022/03/15
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
67
本は旅のお供にうってつけ。読み友さんが連れていったということで興味を持ち読んでみた。古典落語を題材とした4編の連作短編集。落語がわからなくても、あらすじのおかげで話に入りやすかった。粗忽長屋のご隠居、八つぁん、熊さんが登場し、チャキチャキとした江戸っ子弁で、江戸時代にタイムスリップしたよう。現代ネタやダジャレも入り、笑いを誘う。「高尾太夫は三度死ぬ」が一番お気に入り。2020/02/29
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