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内容説明
私たちは実に大きな「誤解」をしている。経済成長が人々を幸福にする――という思い込みだ。すでに到達してしまった豊かな社会でこれ以上の成長至上主義を続ければ、人々の「ふつうの生活」は破壊され続けるだけなのだ。日本を代表する社会思想家が、「人間にとって経済とは何か」を根本からとらえ直した圧倒的論考。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
98
さまざまな文献を読んでの経済成長に関する評論であると思われます。私もこの著者と同じように一律的な経済成長という考え方には懐疑的です。むかし「スモール・イズ・ビューティフル」「成長の限界」などという本をやはり読んでいた時代を思い出します。いままでと同じような指標よりも、人口減少が見込まれ高齢化社会になるにつれほかの何かがあるはずだと思われます。最後の参考文献が便利です。2018/03/24
壱萬参仟縁
47
何が「人間」にとって「よい生活」なのか、われわれは何を大切にし、何を守るべきなのか。人間にとって何が価値あるものなのか。こういう問いを常に発する必要がある(70頁)。生活の基本を維持することが経済の本来の意味であった。にもかかわらず、今日の経済は、どこまでも上りつめようとしている。生存や生活の基本的必要とそれを超えた部分の区別がつかないのである(274頁)。2017/11/19
月をみるもの
10
「資本主義への訣別」というタイトルだとマルクスっぽく聞こえちゃうから「経済成長主義」になってるんですかね? それとも、経済成長なんて無理にせんでもえーよ、、っつー資本主義もありうるんでしょうか?2018/05/04
kanaoka 58
10
主流派経済学の前提、合理的経済人、成長と効率という単一の価値に我々は閉じ込められつつある。それは、市場に溢れるモノの洪水の中、満足の最大化を求めて右往左往する人間像である。これらは近代の僅かな期間を説明するに適したモデル、価値観でしかないことを認識すべきである。自由競争は市場を均衡させ利潤機会が喪失する(安定、そして停滞)。イノベーションとは安定の破壊であり、新たな利潤機会が生まれる(不安定化、そして成長)。成長主義は、継続的な成長が不可欠であるとの信念であるが、これは現代人を不幸にさせるだけである。2017/10/08
紫の煙
8
学生の時、若き日の佐伯先生の講義を取っていた事を覚えている。先生は最後に語っているが、極めて常識的なこと、当たり前のことを結論としている。それをこの分量で論じるのだから学者は凄い。経済学者かと思っていたら、社会思想家とあることに納得。2017/08/29
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