集英社文庫<br> ダー・天使

個数:1
紙書籍版価格
¥682
  • 電子書籍
  • Reader

集英社文庫
ダー・天使

  • 著者名:一雫ライオン【著】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 集英社(2017/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087456394

ファイル: /

内容説明

妻と幼い娘とともに、慎ましくも幸せに暮らしていた二郎。だが、ある日、通り魔から家族を守ろうとして命を落としてしまう。天国で神と交渉し、「天使」として地上へと戻るが、誰からも姿は見えず、手助けも出来ないまま、ただひたすらに妻子を見守り続ける二郎。小さかった娘は、中学生になり、高校生になり、そして――。すべての人への慈しみがあふれる、心温まる現代のファンタジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

papako

75
なぜかドキドキして読みました。タイトルから想像する通りの内容だし、想定外のことはおこらないんですが、すごく引き込まれて読みました。娘の5歳の誕生日に殺された二郎が残した妻と娘を見守るために天使になって地上に戻る。その時にある約束を神と結ぶ。なんで?なんでそんな約束しちゃったの?だけど、それが二郎だったんですね。愛です愛。細谷の心を思うとつらすぎる。そんな細谷を見つけてくれてありがとう、凛。妻の沙和子も娘の凛も、もちろん二郎も、素敵でした。まんまそのまんまです。でも好き。2021/03/09

Willie the Wildcat

61
何かを得るために失うモノ。利己ではなく利他、そして根底に不変の愛。家族、夫婦、そして親子。1人1人が心底に押し込めた思いが、吐露される瞬間。ヒトは機械じゃない。中でも、思わず凛の口から出た「ダー」が印象的。最後の場面、分かっていても「それはないだろう、神様!」と思わず言いたくなる。理なんだけど、理不尽。つい、二郎の気持ちとなりグッとくる。でも”風”になったのは、神様の粋な計らいかな。なお、神様の大変さも少しは理解できたが、天使の羽の色はどうなんだろう、と聞いてみたいなぁ。2018/12/03

はつばあば

57
「幸せを手にすることが怖い」と思うダー。幸薄い二郎さんにとって、幸せというのは手の平から零れ落ちる砂のようなものなのでしょうか。本当は17歳の神様がルーレットで生物の死を管理・・。人も地球も神様もみんな疲弊しているのです。それでもダー、娘にダディーと呼ばれる前に事件に巻き込まれて亡くなった二郎さん。「♪天国よいとこ一度はおいで♪」と歌われる如くとてもいい所だったようですが、二郎さんは天使となって妻と子と親しい友人達を見守りたいと。私には天国で優雅に暮らすか、生まれ代わって再度人生を繰り返すか悩ましい所 2021/09/08

misalyn

11
起承転結の様なストーリー展開。娘が生まれ穏やかで幸せに生きていたダーが、娘の誕生日に母娘を守って命を落とし天国へ。何でも揃う夢のような天国で、幼い時に亡くなった兄と苦労をかけたお母さんと再会し温かい時間を過ごすダー。でも残してきた妻と娘が気になり堕天使となって側で見守り続ける決心をする。20年以上もただ側で見守るって…透明人間っぽい😱長い時を経て妻が亡くなり天国で再会、これで二人の時間を…と思いきや神様との約束で…。ダーの愛は感じたけど、一緒に生きて欲しかったな。あとがきが“結”となって心地良い余韻☺️2021/06/10

keisuke

10
ダメだとは思いながら読んで、やっぱりダメだった。ずるいテーマ。置き換えて考えてしまう。でもプロローグの「神様、産んでくれてありがとう」は神様が出るからとか、気持ちの問題と、分かっていてもいただけない。直前に奥さんにお礼言ってはいるけど。2018/11/08

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12257325
  • ご注意事項

最近チェックした商品