内容説明
奈良のならまちにある、昼でも夜でも朝ごはんを出す店。和食から洋食まで店主・雄也の気分
で提供し、メニューは存在しない。朝ごはんを『新しい一日のはじまり』と位置づける雄也が、それぞれの人生の岐路に立つ人々を応援する“はじまりの朝ごはん”を作る。――出社初日に会社が倒産し無職になった詩織は、ふらっと雄也の店を訪れる。雄也の朝ごはんを食べるとなぜか心が温かく満たされ涙が溢れた。その店で働くことになった詩織のならまちでの新しい一日が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
108
最近食べ物小説に反応してしまう。タイトルと表紙見て買った本。5つの話からなる連作短編集。不器用な店主とおっちょこちょいの店員さんと周りのユニークな人びと。こうゆう本にありがちなパターンだけど、最後の話はそれぞれのその後ってゆう感じで面白かった。同じ関西住みとしては大和野菜とか知っていることもあり楽しく興味深く読めた。 2019/04/16
寂しがり屋の狼さん
105
遠い昔、言葉にできなかったことで失くしてしまった大切なもの…忘れたはずの苦い記憶は、ときどき痛む傷跡を思い出させ、重い荷物のように…そんな荷物をおろさせてくれるような場所。『ならまちはずれの朝ごはん屋』(◕ᴗ◕✿)読後は"新しい1日"が楽しくなります。話の間にあるレシピも嬉しい。2023/08/16
スズ
76
入社初日に会社が倒産して路頭に迷っていた詩織が、失意の底に沈んでいた自分を救ってくれた小さな料理屋の店主雄也の元で、人生に迷う様々な人を温かな朝ごはんでおもてなししていくお料理人情もの。大和野菜を使った料理やふわふわの卵浸しパン等、魅力的な料理が登場し、それらのレシピも載せてくれているのが嬉しい。お節介な性格が災いして突っ走り気味な詩織にハラハラしましたが、世話焼きな彼女に救われた人達の笑顔と「おいしい」の一言が鮮烈に心に残りました。茶粥は学生時代に食べたきりですが、機会があればもう一度食べてみたいです。2019/05/11
野のこ
68
辛口なレビューが多いながらも可愛らしい女の子と美味しそうなオムライスに惹かれて借りました。確かにー!主人公からイメージしてたふんわり癒され感はなかったし、店主の雄也は無愛想。良すぎる労働条件、すぐに人の名を呼び捨てにするなどなど、もやもや。(ちなみにオムライスじゃなくて西洋卵焼きだそう)でも読んでて楽しかったです。詩織ちゃんはお節介だけど素直な子だと思いました(『佳代のキッチン』の佳代さんや『ニセモノ夫婦の紅茶店』のあやめちゃんに似てる)。きっと「今はあなたのせい、でもいつかあなたのおかげに変わるのよ」 2020/05/23
はつばあば
68
京の着倒れ、大阪の食い倒れ、神戸の履き倒れと呼ばれる関西。奈良はそんな騒がしさや気位の高さとは縁のない落ち着いた土地柄。その地で温かい朝ごはんを売りにしているメニューも看板も無いお店が。学校卒業したてのお嬢さんってこんな感じなんだと新鮮でした。いつまでも若くはない・・いっぱい学んで大人になっていくのかと。だが我が娘も40。不惑を迎えこのようなもの言いをするようならば私の育て方が悪かったのだろうと反省2019/09/22
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