内容説明
西暦2083年、超光速粒子(タキオン)推進によるピアノ・ドライブを実用化した人類は、新しく発見された謎の天体2075Aの調査のため、深宇宙探査船を派遣した。船長・ブレイドたちの観測によって、この星は24年後に地球に迫り壊滅的な被害をもたらすことが判明する。多くの対策案が提唱されるなか、天体物理学者の風祭良輔は、娘・魅波と息子・沙亜羅の会話をヒントに、驚くべき地球救済の計画を発案する……著者入魂の本格長篇宇宙SF!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
59
黒色矮星ゴラスと地球との衝突を避ける為「そうだ!地球を動かしちゃえ」と地球を移動させた東宝特撮映画の名作「妖星ゴラス」。その「妖星ゴラス」に愛とオマージュを捧げつつ、AIなんかも絡め、さらに科学的な考証もしっかりと加えたこの作品。いやいや面白いです。映画のエピソードをどうアレンジしてるのかも読む楽しみのひとつ。下巻に進みます。2016/03/07
ntahima
39
本書は1962年公開の東宝特撮映画『妖星ゴラス』制作陣に捧げられている。大枠は映画と同じだが、地球とニアミスする放浪惑星が何故?Xデ―の24年前まで発見されなかったかの謎解きと、地球を安全圏に移動させるという大ネタが読み処。カバーイラストにはちょっと引くが内容はハードSF。ミラー物質からなる「見えない星」は作者のでっち上げだと思ったが一応そういう学説があるようだ。実は温暖化対策として地球を移動させようと考えている学者までNASAにはいると聞く。「動かすことになりました」といきなり言われても困るが… +_+2012/03/18
ヨーイチ
30
コメントは下巻にて。山本ワールド全開。科学的なスケールの大きさは当然としても、美少女、人工知能、VR、トンデモ系等々。タキオンが分からなくても大丈夫?面白い。2018/12/03
活字スキー
28
西暦2083年。太陽系から1200億kmで見つかった天体2075Aは24年後に最接近し、地球の620倍の質量によって地球全土に壊滅的な被害をもたらすことが判明する。半物質ビームも木星を爆破しても通じない!ならばどうするか?地球動かすしかないでしょ!……というわけで日本特撮映画の至宝『妖星ゴラス』(未視聴)をSFオタクの山本先生が再構築したハードSFエンタメの傑作、これまたハヤカワJコレ版既読ながら文庫で再読。やっぱりめちゃくちゃ面白くて涙をこらえながら一気読み。 2018/11/22
hope
19
太陽系から2300億km離れた場所で発見された新惑星は、24年後に地球を掠めていくことが判明した。人類はこの未曾有の危機を乗り越えられるのか─解答はシンプルだ。「地球を動かせ」。 舞台は2083年。高度に繁栄した未来。世界中の科学者や技術者が国家や信仰を超えて力を合わせても、無理かもしれない。鍵を握るのは“天才少女”と“感情を持つAI”。 下巻に続く2022/02/27
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