内容説明
「廃道」とは、使われなくなった道路のこと。ここでは、明治以降に造られた、車両が通るための道を「廃道」という。一見、道路はいつまでもそこにあるように思えるが、時代とともに新しい道に切り替わっていく。それは、増大する交通量に対応するためだったり、その道路の本来の用途がなくなったときだったり。本書では、そうした廃道を、自転車で、あるいは徒歩で、走り(歩き)通す。8編を収録した『廃道探索 山さ行がねが』に続き、今回はウエブサイト『山さ行がねが』の初期の名作から未発表探訪まで、とりわけ困難な道を踏破した記録を全6編収録。壮大な国家プロジェクトも、山村の人びとの願いから作られた道も、廃道になればみな同じ。クルマはおろか、人も通らず、ひっそりと埋もれて長かった廃道たちに光りを当てる。「伝説の道編」というタイトルは、廃道を、そして道路を「趣味」として知らしめた著者の「廃道人生」の節目となった、特に印象深い廃道たちへの想いから。それらの廃道は、どれほどの困難を著者にもたらしたのだろうか。前著よりページ増で登場! ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
107
老舗廃道探索サイト『山さいがねが』の主催者である著者がこれまで、サイトで発表されたもの、されていないものも含めて、印象深い廃道探索記を纏めたものである。著者のフィールドは維新直後に建造された馬車道、鉄道廃線跡、換線された国道などなど広範囲に上る。中高生時代のマウンテンバイクによる林道探索に始まった趣味だったものである。が、続けていれば見えてくるものがあるのだ。廃止となった森林鉄道跡を探索するため、車でアプローチしようとするも、年々林道が荒廃し、廃線跡が遠ざかるのを、人間の生息域の減少と評すのは秀逸だった。2022/06/23
conegi
7
タイトル通り廃道探索の本。冒険記でもあり、歴史探索でもあり、廃墟本でもある。廃道に関する著者の行動力、調査力は凄まじく、内容が頭に入って来なくても楽しめる一冊だった。 ただ内容は面白いのだが、ボリュームが大きすぎて、文章がごちゃごちゃな印象なのと、写真がモノクロなのがマイナス。値段が上がってもカラーが良かったという思いと、それならWebでいいかと言う思いが…2022/05/03
TcodeF
5
管理放棄された道や線形規格改良によって失われた側の道を尋ねる本書。当然安全ではないので行くなら自己責任。2024/08/21
茎沢
5
続編を見つけてソッコー買った。廃道探索が面白いのは勿論のこと、道路マニアの世界に片足突っ込んでる私としては、幻の高速道路に興味津々。すぐに嘘レポだって気付いたもんね!というか、こういう本読んでる人ならみんなすぐ気付くべな。笑2017/11/07
まちこ
4
碓氷峠の御巡幸道路→堂々たる道筋が非常に印象的な廃道記録。碓氷はドラマありまくり。山行がHPにある釜トンネルの記録も楽しい。山古志の雪中トンネル→まずこんな通学路を必要としていた豪雪地帯の環境に驚く。徒歩用のトンネルがないとどこにも行けない冬があったのだ。綾戸峡→なんと幕末に掘られた穴道。その隣に掘られた明治の隧道。それらを飲み込んだ現代の綾戸トンネルだが、ドライバーに省みられない死角に名残があるのがたまらない。そのトンネルも2023年竣工予定の綾戸バイパスに取って代わられる。連綿たる歴史。2018/08/06
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