内容説明
自然淘汰と適者生存の事実を科学的に実証して進化論を確立し,自然科学の分野においてはもちろん,社会観・文化観など物の見かた全般に決定的な影響を及ぼした著作として,この『種の起原』の名を知らぬ人はないであろう.底本には一八五九年の初版を用い,最終版たる第六版までの各版の異同をくわしく記した決定版である.
目次
目 次
訳者まえがき
序 言
第一章 飼育栽培のもとでの変異
第二章 自然のもとでの変異
第三章 生存闘争
第四章 自然選択
第五章 変異の法則
第六章 学説の難点
第七章 本 能
第八章 雑 種
付 録 種の起原にかんする意見の進歩の歴史的概要
解 題
訳 者 注
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おつまみ
46
自然はゆっくりと流れていく。その中で生物は進化していくわけで、それをハッキリと言及したのは純粋にすごいと思った。だた、学問的なものと宗教的なものがあって、中々に難しいなとも思った。2021/04/07
マウリツィウス
30
ダーウィンの進化思想は教化された宇宙像をガラパゴスでの記録において再解釈化した記録、アダムとイヴの世界創世論の普遍的必然は始祖たる文明の予兆を示しこの大著と矛盾しない。進化の齎す差別思想はナチスでの悪用により誤謬され人類進化思想説=超常説まで歪められる悲劇、その原因を進化論への忌避とされるのみで、除去すれば人文思想の統合した新しい地球儀と十分土台に据えられる。弁証法の過程から産出された記念碑はキリスト教人文主義を目覚しく発展させる。それすら関わらない教育論との不和はハムレット的矛盾=反証宇宙論を意味する。2013/04/26
おせきはん
12
遺伝の仕組みが知られていない中で、多くの観察や実験から得た知見に基づき、種の起原を科学的に解明しようとしています。読みごたえがありました。2018/08/04
tsubomi
10
2016.08.29-08.31:発表した当時はものすごいセンセーショナルだったでしょう。いろんな動植物の例を挙げながら進化論について説明した論文で、とても興味深い内容。科学者たちは生物の進化に感づいているけれども宗教的に当然と教わった内容に反するので発表をためらう風潮があったことも示唆しています。ダーウィン自身も、宗教界や宗教を重んじる学者たちからの反論を念頭に置いて実に慎重に記述しているのが伝わってきて苦労の痕跡を強く感じました。改めて、この内容をシンプルにまとめた『100分de名著』の著者に感服!2016/08/31
powder snow
10
先の科学者たちが自然選択説の土壌を創りつつあったようだが、著者ほど確信に満ち、反論を寄せ付けぬほどの根拠を持って、他者を納得させるほど力強く自己の学説を述べた者はいなかったのではと感じる。神に言及し、創造説を疑問視する言葉を投げかけるため、反発は凄かっただろうと思う。沢山の観察結果と学者の報告を取り込み、わからないことや学説以外のことへ深入りをしない態度は主張への信頼感を増す。「われわれはあまりにも無知である」とすることで、自己の考えを推論として述べることを容認させ、またそれが反論への牽制のようにも感じた2015/05/09