NHK出版新書<br> 富裕層のバレない脱税 「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで

個数:1
紙書籍版価格
¥902
  • 電子書籍
  • Reader

NHK出版新書
富裕層のバレない脱税 「タックスヘイブン」から「脱税支援業者」まで

  • 著者名:佐藤弘幸【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • NHK出版(2017/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140885260

ファイル: /

内容説明

タックスヘイブンの存在が暴露されて以降、「大金持ちがまともに税金を払っていない」ことはなかば常識となりつつある。本書は、マルサ(国税局査察部)を超える最強部隊と呼ばれる元国税局資料調査課の著者が、富裕層のあらゆる脱税の手口を白日のもとにさらす一冊だ。カネを国外に逃がす方法は? 金塊が密輸される理由は? 脱税支援業者の驚愕の手口とは? そのすべてが明らかになる!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kentaro

37
東京国税局は東京都、神奈川県、千葉県及び山梨県の一都三県を所管する。銀座、歌舞伎町、池袋、新橋、六本木など、日本を代表する繁華街を所管する8税務署に「繁華街担当」が置かれている。部内用語で「ハンカ(繁華街)」「トクチ(特定地域)」「ピンク」などと呼ばれる。ハンカの調査官は主たる業務をアフター5に私服に着替えてターゲットに向かう。調査実施は無予告が原則になるが、初動調査では、売上伝票、ボトル台帳、ボトル現物(ボトルネックの名前や日付確認)、通帳、ホステス送迎記録、メモなどの「原始記録」の把握に努める。2020/02/20

shikada

23
国税局OBが、これまでにガサ入れした「庶民」と「富裕層」それぞれの脱税案件を紹介する一冊。国税と脱税者のやり取りは、もう「いたちごっこ」の一言に尽きる。脱税の方法は、こすくて露骨でむちゃくちゃな「よくそんな方法思いつくな」というものばかりで、読み物としては面白い。ただ、日銭を稼ぐのに汲々とする庶民と、節税・脱税のシステム構築に投資して、資産の守り方がどんどん上手くなる富裕層の対比が残酷だ。2020/06/13

ふたば@気合いは、心を込めて準備中

8
書かれている内容のほとんどは自分とは全く関係ない世界。第一章は庶民の。。。と謳うだけに身近で、「ああ、聞くよね」という手口の紹介だが、第二章はもう、とんとピンとこない。庶民の脱税(節税のつもり)は、あまりにこじんまりとかわいらしくさえ見えるが、これはバレる。簡単にバレる。調査されればまず一発でバレる。税務調査が入らないことを祈るのみだ。対して富裕層の節税(時々脱税)は、これは。。。一大プロジェクトだ。庶民が一生かかってもまとめてみることの無いような金額で、更に多くの金を産ませる。なんだこれは。2019/04/05

gokuri

5
第一線で活躍されていた徴税職員ならではの記載が満載。これまでのタックスヘイブン本に記載されている手口もより具体的に記載されている部分も多い。手法を編み出す企業、富裕層とその穴埋めをする当局のイタチごっごは、決しておわることのない鬼ごっこのようだ。古典的な脱税手法がかわいらしいものに思えてしまう。2017/09/26

鬼山とんぼ

4
橘玲の本を多く読んだのと、アンフェアな人々に対する不快感から脱税に絡む本は結構読んでいる。日本における最近の脱税事情(する側、取り締まる側、そそのかして商売にする側)や、グローバル企業の節税とタックスヘイブンの関係など、コンパクトに全貌が判るようになっていてありがたい。クロスボーダー脱税に対する当局側の協力体制(名寄せや取引情報提供)は本書の後かなり進んできており、少なくともまともな金融機関を経由した脱税は今後難しくなりそうな気がしている。いずれは現金がなくなり、金融課税ルールの世界統一もあるのでは。2020/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12299368
  • ご注意事項