内容説明
AKB、ももクロ、Perfumeを夢見て増殖するテレビに出ないアイドル=地下アイドル。彼女たちを取り巻く経済や人間関係は、日本の社会問題の「縮図」である。現役地下アイドルでもある著者が赤裸々に明かす「身近な偶像」に群がるヒトとカネ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
28
地下アイドルというと何となくオタクの世界のような印象もあれば、本当は華やかなアイドルを目指した下積みの若い女性といったところでしょうか。実態はどこにでもいそうな普通の女の子なのだと言う。同年代の一般社会に就職している若者と比べても平均年収は低く、平均月収は15万円にも満たないと言います。それでも彼女たちは貧困による悲壮感があるというとそうではなく、自分が40代になった時どうなっているかという質問には、多くが幸せになっていると答えるのだという。つまり今は貧しくて苦労していても将来に希望が持てているのである。2019/03/21
ふ~@豆板醤
26
3。立ち読みにて。地下アイドル自身が地下アイドルを分析した本。暗い過去はあっても明るい未来へ夢を持っている人達なのかなと。2017/10/18
阿部義彦
19
ブックオフで捕獲。2017年の発行。漫画家の寺田克也さんと30歳の年の差婚をしたのが2022年でした。地下アイドル自体には興味はあまりないのですが、私は彼女の書く文章のファン(特に漫画評)で、本を何冊か買ったし、メジャーデビューアルバム『パノラマ街道まっしぐら』も今でも持ってます。地下アイドルになる娘は文化系っぽいのが多く、キラキラスポーツ少女みたいなのは余りいないとの事。また、彼女の好みの漫画雑誌が、大メージャーのビッグやヤンマガではなく、『コミックビーム』と言うのが実にらしいと思った。お幸せに2025/05/31
服部
14
現役の地下アイドルが地下アイドルについて書くことに大いに意味があると思った。一見特異な空間に思える地下アイドルの世界が、実は日本の社会とそこまで大きく変わらないということを、統計を用いて分かりやすく説明している。私は地下アイドルのツイッターやブログが好きでよく読むが、運営側に管理されている関係でなかなか本当のことは書けないのが現実である。本書は、地下アイドルの本音にギリギリまで近づけた内容だと思う。現役の地下アイドルにこの本を読んでもらい、自分の中でモヤモヤしている感情をクリアにしてほしいと思う。2018/05/26
いりあ
11
地下アイドルとしても活躍する姫乃たまさんが色眼鏡で見られやすい地下アイドル界隈の実態を調査したお話です。アイドル戦国時代に突入して多くのアイドルが登場しては消えていく中で、地下アイドルに焦点を絞り、真面目にフィールドワークをした本はあまりないと思うので貴重だと思います。少しだけ数字マジックに遊ばれてしまっているように感じる部分もありましたが、地下アイドル側、ファン側の視点から見ることができ良かったです。まだ地下アイドルと名前が付く前に現場に通ってた事を思い出しました。まだAKB48がなかった頃だったかな。2018/04/20




