内容説明
切れ者だが頑固で偏屈、そう揶揄されながらも六十八歳で同心に復帰した二ツ森伝次郎。ある日、彼を訪ねてきた老爺には、二十四年前に駆け落ちし失踪した娘がいた。ところが、浅茅ヶ原で見つかった白骨は自分だと、その娘が夢枕に立ったと言う。あまりに荒唐無稽な話だが、伝次郎は愚直に信じ探索を始めた。すると…。女剣士真夏も加わり、益々痛快、腕利き爺の事件帖第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アーちゃん
47
2008年学研M文庫、加筆修正後2016年祥伝社文庫。シリーズ第二弾。当時の読友さんのお薦めで一作目を読んだのが2017年、長いブランクに躊躇したけれど読み始めると一気読み。68歳、”永尋掛り同心”として復帰した二ッ森伝次郎と72歳の御用聞きの寅吉、通称”鍋寅”。偏屈で意固地のコンビが取り掛かるコールドケースとなった三つの事件。伝次郎と孫で同心見習いの正次郎の会話が楽しい。また鍋寅の孫娘で岡っ引き見習いの隼に女剣士真夏と女性陣が独特。久しぶりに娯楽時代劇を堪能した。2025/05/26
baba
32
読メさんで知ったシリーズ2作目。同心を隠居した伝次郎が永尋ねで再度探索を手掛け、それを助ける面々のキャラが際立ちストンと話しに入っていけて楽しく読了。数十年前の事件を掘り起こし、探索するのは大変だが、調べることを厭わないことに頭が下がる。自分のするべき事をする姿は気持ちが良い。2017/05/01
jima
14
シリーズ2作目。六十代、七十代の元同心や岡っ引きが再雇用で生き生きと活躍。体力こそ落ちるが、知恵と経験は豊富。人情話もあり、ジェンダーもあり、この作者すごいなぁとあらためて実感。2021/09/07
蕭白
8
シリーズ2作目。まずまず面白かったので、続きも読んでみようと思います。2018/12/28
Kira
7
図書館本。シリーズ第二弾。再読。隠居した元同心の二ツ森伝次郎たちが永尋掛り同心として再出仕する仲間に、男装の女剣士一ノ瀬真夏が加わる。剣客一ノ瀬八十郎の養女だけあって、初登場シーンから冴えた技を見せてくれる。この巻でも台詞に笑いすぎて、これは電車の中では読めないと思った。伝次郎の孫で、同心見習いの正次郎の食いしん坊ぶりがさらに笑える。ほんと、このシリーズ楽しすぎる。 2021/07/07