ワーグナー ニーベルングの指環(上)序夜『ラインの黄金』・第1日『ヴァルキューレ』

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ワーグナー ニーベルングの指環(上)序夜『ラインの黄金』・第1日『ヴァルキューレ』

  • 著者名:高辻知義【訳】
  • 価格 ¥2,112(本体¥1,920)
  • 音楽之友社(2017/09発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784276355613

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内容説明

「ラインの黄金」「ヴァルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」の4篇の楽劇からなるリヒャルト・ワーグナー(1813‐83)の舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》は、台本執筆と作曲をワーグナー自らが行い約26年の歳月をへて完成された。そして1876年8月、その上演のために建設されたバイロイトの祝祭劇場で全曲としての初演が行われたのである(訳者あとがきより)。今日でも世界中で上演されているこのような天才の大作を訳すのは、並大抵の作業ではない。訳者は、資料や台本の研究だけでなく、古ドイツ語の原語感覚、尾韻、頭韻の効果、歌詞中のアクセントや音の響き、構造的まとまりなどを、スコアと参照しつつ翻訳を進め、ここに決定版とも言える対訳を完成させた。もちろん昨今のバイロイトでの新しい見解や新演出を踏まえた上、読者が分かり易いようにと考えて表現されている新訳書き下ろしである。同対訳シリーズは、ドイツ語と日本語が交互に置かれ同時に目に入ってくることで、オペラを聴きながら観ながら訳文がどこにあるか見失うこともない。学究派や精読派にも満足のいくものとはいえ、オペラ・ファン、鑑賞する人のためを考えた仕様となっている。ポケットにハンドバックに入れて観劇、旅行にと、たくさんの機会に使ってほしい。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

adelita

2
アルベリヒの呪いがかっこよすぎてドイツ語を勉強したくなる。訳もかっこいいんだけどこれは絶対ドイツ語の発音で再生したい。とにかく音声を聞きたくなりました。台詞だけだからさくさくお話が進むし、やたら胸熱です。今だとテレビドラマシリーズみたいな感じかなぁ。このまま続きへ。2017/03/28

えふのらん

1
愛情と憎悪、契約と自由、それぞれを止揚しようとするかのように概念がぶつかり合う。愛を捨て憎悪を指輪に注ぐアルベリヒと妹に愛を見出すジークムント、契約に縛られ神々の黄昏をただ見届けることしかできないヴォータンと彼に反抗し自由意志に則ってジークムントを助けるブリュンヒルデ。二人の追放がやがてジークフリートの自由奔放な性格と運命を生み出すことを思うと、これも止揚の形なのかもしれない。予定調和的なヴォータンの行動といい、それを上書きするようなブリュンヒルデの眠りといい、やはり楽劇には時空を超えた魅力がある。2021/09/21

てる坊

1
原語と日本語の対訳 わかりやすい。デアゴスティニィのDVDとあわせるとオペラも安価に鑑賞できます。1冊2000くらいです、2013/01/20

えふのらん

0
ショー、シェロー以後、バイロイトでは社会派として解釈され続けているが、脚本も思想はもちろん伏線まで練り込んであって面白い。(かといって物語そっちのけで神話的な化粧を施すメトロポリタンを受け入れられるわけではないが)特にヴォータンから逃れたジークリンデが神々の天敵である巨人族の足元へと逃れる展開は、後のジークフリートでの巨人打倒と指環の獲得、指環をめぐる抗争と人間、神々の黄昏までをしっかり支えているのが良い。(これが単に森に逃げ込むといった展開だったならもっと平凡だっただろう)2017/12/25

みずがし

0
面白かった。愛、権力、妬み、契約など深読みができる普遍的なテーマを扱っている。『ワルキューレ』のラストは、ヴォータンとブリュンヒルデがそれぞれ相手を思いやりつつ対立し合わなければならない複雑な気持ちが表現されており、感動してしまった。若さを失ったり、知恵を求めたり、神とはいえ万能ではないからこそ物語が発展していく。後先考えず築城の契約をしたり、指環を強奪したり、ほとんどヴォータンのせいで悲劇が生まれたような気がしないでもない(結果的に神々の世界も破滅)が、人間臭くて良い。お気に入りはローゲ。2017/03/16

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