15歳、ぬけがら

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15歳、ぬけがら

  • 著者名:栗沢まり【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 講談社(2017/08発売)
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  • ISBN:9784062206013

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内容説明

母子家庭で育つ中学3年生の麻美は、「一番ボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。家はゴミ屋敷。この春から心療内科に通う母は、一日中、なにもしないでただ寝ているだけ。食事は給食が頼りなのに、そんな現状を先生は知りもしない。 夏休みに入って、夜の仲間が、万引き、出会い系とつぎつぎに非行に手を染めていくなか、麻美は同じ住宅に住む同級生がきっかけで、学習支援塾『まなび~』に出会う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

77
心を病んだ母親と二人、荒廃した市営住宅に住む中三の麻美。夏休みに入ると頼みの綱の給食もない。貧しい家の子供たちの過酷な現状、「まなび~」のような支援システムが身近にあれば、そして困っている子供たちに救いの手を差し伸べることが出来たらと心から思いました。教員になる人は貧困の現状をよく知らないという事実にも納得。2017/10/16

itica

63
この物の豊かな時代にあって貧困と言う言葉を時々耳にする。食事もろくに摂れず給食だけが頼りの子がいると聞く。中3の麻美も母子家庭に育ち、母親も精神的に働くのが難しい環境にある。全編を通じて麻美の苦しさに胸が押し潰されそうになる。義務教育の子供たちには自力で何とかする力もない。先生も気づいているのかいないのか、力になれるとは言い難い。周囲からの疎外感を覚えながら、それでも一筋の光が麻美を照らす場面にホッとため息が漏れた。社会はどうあるべきなのか、大人はどうするべきなのか、しばし考えてしまうのである 2017/08/17

おかだ

57
これは良いものを読んだ!読友さんありがとう。現在日本は、6人に1人の子どもが貧困と言われる。貧困?って…実感なかったけど、子どもたちの置かれている極限状態が具体的に描かれていて、初めて深刻な状況を知った。安易な解決や都合の良い結末に落ち着かなかった所もリアルで良い。余談だけど、私の住む地域にも「まなび~」のような、子どもがご飯を食べる場所がある事を広報で知った。キャッチコピーが「みんなで食べると、おいしいよ!」。その一文に、空腹の子どもの自尊心を守り、1人でも多くの子どもを助けたいという願いを感じた。2018/04/22

うどん

52
このお話も辛かったー。まなび〜があって本当に良かったと思いました。2018/04/12

みえ

51
今の日本で、今日明日のご飯もなく、お腹をすかせてる子供たちがいるということが、切なくてたまらない。田舎では食べきれない野菜や多く作ったおかずを分けたり、普通にしてるから、麻美が近所だったらな~とか思うけど、都会ではそういう子供って多いんだろうか?2018/03/20

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