内容説明
「音大を出てどうするの?」
多くの音大生や、親御さんの共通の悩みといってもいいでしょう。
「音楽でご飯を食べていきたい!」
これは多くの音大生の希望だと思いますが、現実はたやすいことではありません。
しかしじつは、『音大での経験』は社会で生きるための強力な武器になります!
音楽を通じて学ぶこと、音大で身に付くスキルなどは、あらゆる分野に応用できるものです。
本書は、みずほ銀行出身で現在武蔵野音楽大学就職課に勤務している著者が、音大生の生き方、そして自立について本音で向き合います。
音大生の武器とは? それを活かすためには? 必要な考え方は……?
これまでになかった視点から音大生の能力とキャリアを解き明かす、すべての音大生必読の一冊!
目次
■■第1部 音大卒を武器にする
■第1章 音大生の力
■第2章 音大生は将来どうなるの?
■第3章 音大生が陥りやすい罠
■第4章 音大生こそ就職を目指せ!
■第5章 それでも音楽をやりたい人へ
■■第2部 【実践編】音大生の就職マニュアル】
■第1章 企業の学生を見る目、就職活動のポイント
■第2章 就職活動の流れ、企業の選び方
■第3章 エントリーシート、履歴書の書き方
■第4章 筆記試験、面接の受け方
税金を知っておくとこんなにお得!
<事例研究> フリーの演奏家の場合
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
99
音大卒だが音楽とは関係ない就職を話題としている。音大で学ぶことは音楽だけでなく、他の大学には見られない、例えば時間管理や身だしなみなど、躾の厳しさがあり、普通の就職で不利になるというのは不幸な思い込みだよという本。半分ぐらいは音大とも関係ない就職の現状や注意点など音大とすら関係ない話題。卒業を控えて進路を決めかねている音大生をターゲットにしているので、音大を目指している子供の親が読むべき本では無いかもしれない。2024/06/13
morinokazedayori
19
★★★武蔵野音大の就職課に勤務する著者が、音大卒が一般企業に就職する方法とメリットについて説く。音大を出て音楽以外の仕事につくと挫折したと思われるが、法学部卒が全員法曹界に身を置くわけではないように、音楽を専門に学んだ学生が一般企業に就職するのもよい選択だ。音大生の多くは、小さい頃から真摯に練習を積んできた我慢強さや異年齢の先輩後輩や先生と対話を重ねつつ演奏を練り上げていく協調性があり、基本的なマナーも自然に身についていて、音楽以外の職種においても重宝される人材である。というのが著者の見解だ。成程、納得。2015/12/27
呼吸が清々しい太陽
12
音大卒は音楽の仕事でなくても、レッスンの門下制度や師弟関係が厳しい為、嫌な上司に怒られた時の耐性とか、そういう身に付いた能力で一般職にも役立つよ、という趣旨の本。そして、生業として行けるのは一握りの人なんだから卑下しなくて良いのだよと。一つ言えるのは、これを読んでやはり一般就職しようかなと思った音大生は、本当にそうした方がいいです。挑戦する前にその不安がよぎる人が生き残れる世界ではないので。卒業してから10年以内に9割は辞めています。2015/04/01
ぼっちゃん
10
法学部に入学した人がすべて弁護士になるわけではないように、音大生がすべて演奏家になる必要はなく、音楽を通じ社会人として生きていくスキルを身につければよいこと。音大生は叱られ慣れている。音を合わせるため「和」の心を持っている。一般学生より学業(練習)に専念している。というのは納得。2016/11/12
ばいおくん
8
著者には失礼ながら、従来の考えでいけば、出世街道をドロップアウトした銀行員が自分を見つめなおしOpportunityを見出し、同様に「音楽の演奏家の頂点」を目指すヒエラルキーから90%以上の確率でドロップする音大生に向けたメッセージ。今の価値観でいえば、両社とも「ドロップアウト」とみなさず多様な価値観に基づく「付加価値」を強みとしてとらえ、どのように人生を切り開いていくか、のヒント。結局人がどう思おうと自分の優先順位を持ち、成長を続ける、ための、モチベーションの持ち方、の一歩手前の啓発書といったところか。2016/03/30




