日本経済新聞出版<br> 昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

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日本経済新聞出版
昨日までの世界(下)―文明の源流と人類の未来

  • ISBN:9784532168612

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内容説明

「現代社会を深く考えるための必読書」――養老孟司
「ダイアモンド文明論の決定版的集大成」――福岡伸一

■現代西洋社会の特徴はインターネット、飛行機、携帯電話といった技術や、中央政府、司法、警察といった制度ばかりではない。肥満、座りっぱなしの働き方、豊かな食生活から生まれる疾病や、社会が豊かになったことによる宗教の役割の変化もまた、現代西洋社会の特徴なのである。
■伝統的社会に強く惹かれ、その研究者としての人生の大半をニューギニアなどの伝統的社会に捧げてきたジャレド・ダイアモンドが、現代西洋社会に住む私たちが学ぶべき人類の叡知を紹介する。

「19世紀、ダーウィンは『種の起源』などの3部作で世界の歴史と自然に対する認識を一変させた。これから1世紀先の学者たちはジャレド・ダイアモンドの3部作――『銃・病原菌・鉄』『文明崩壊』『昨日までの世界』――に対し、ダーウィンの3部作と同等の評価を下すだろう。壮大なる本書は、世界の歴史と自然のみならず、人類の「種」としての運命も描いている。ジャレド・ダイアモンドは現代のダーウィンである。『昨日までの世界』は実生活の喫緊の問題に対する解決案をとおして人々に希望を与えてくれる、時代を変える作品である」(マイケル・シャーマー 作家、科学史家)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまやま

28
迫りくる危険にどのように反応するか、これまでの著者の経験を基にリスク論を語る。環境、暴力行為、感染症、飢餓の危険を社会がどう受け止めるか。周囲への懐疑を常に怠らないことも重要であるが、蓄積された経験の有無が分水嶺となる場合も多い。感染症での絶滅は著者の他の書籍に述べられていたと思うが、危機の避け方は伝統的社会に学ぶことも多いとのこと。続く宗教論では、脳における因果関係の認知能力の向上により、その副産物として宗教が生まれたとの推論。あと、言語論や健康論として糖や塩分の摂取から生まれる疾患の今後など。2019/10/02

Willie the Wildcat

28
後半で印象深いのが『言語』。9日に1言語が消滅!?よ~く考えてみる・・・。言語のルーツは1つで、”全部方言”?!と超拡大解釈できないだろうか・・・。(汗)ふっと、US生まれ、US育ちの甥と姪が浮かぶ。文化、アイデンティティ・・・。孫と会話のできない両親の苦悩・・・。その言語でしか表現できないことがある!これが壁にもなる。伝統的社会vs.現代社会。両極の共通点、相違点。解ではなく、考えることに人類の将来を見る。2013/05/05

yooou

23
☆☆☆☆★ 宗教の機能と役割は見事な分析でありました。しかし一冊の本としては話題にあげられている一つ一つの枝が大きすぎて全体観が見通しにくい感じでありました。また読者としてどうしても「銃・病原菌・鉄」のような切れ味を期待してしまう部分が出てきてしまうのだけど、欲張りすぎですかね。2013/06/08

tama

22
他市図書館からのお取り寄せ本 いやー読んだ読んだ 時間もかかったわ。口絵が全部上巻に載ってるので下巻で見たくても見られないよー。宗教の話(特に宗教になってゆく段階の詳細)はもっとこの人の見解を聞きたいなぁ。ってことは若干「流した」感じ。肥満・糖尿病のもとになる倹約遺伝子の話でいくと、今のままほっといてもそういう遺伝子持ってる人間は絶滅するし、逆に世界的飢饉が起こったら、そういう遺伝子持ってる連中だけが生き残るからどっちにしても人類は絶滅しないんだな。2013/10/12

KAZOO

21
上巻に次いで下巻を読み終わりましたが、よくこのような観点で分析を行ったと感心しています。文化人類学と社会学を融合したような感じがします。確かに副題にあるように文明の源流を探ることによって今後の人類の未来を占っているのでしょうが、きめ細かな分析によっているところは、やはり自分の勉強の仕方にもかなりの影響を与えてくれそうです。2013/11/02

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