内容説明
レオポルト・ヴァリシュ、あだ名は“レミング”。刑事時代、犯人の逃走車輛の前に思わず飛び出したのを、集団自殺するネズミのようだと言われ、以来その名前で呼ばれている。訳あって警察を辞め、現在は興信所の調査員だ。ある日、浮気調査で元教師を尾行したところ、目を離した一瞬の隙に彼が殺害されてしまう!警察に犯人扱いされ、興信所の所長に事件に首を突っ込むなと言われるが、犯人捜しをあきらめられず、衝動的に辞めてしまい……。後先考えないお人よしの探偵が、殺人の真相を求めウィーンを駆ける。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆのん
28
ウィーンを舞台にした探偵小説。訳のニュアンスのせいかもしれないが「パンプルムース」シリーズ(マイケル・ボンド著)を思い出す。運に見放され、お人よしのレミングは気の毒にもなるが愛すべきキャラクターに思える。警察をクビになり探偵になるが浮気調査の最中にターゲットが殺害されてしまう。探偵社を辞め一人捜査に乗り出す。元相棒の最低最悪な言動は本当にムカつく。ヤツこそクビになるべきなのに。ただレミングは絶対に禁酒するべきだな。本作は既に4冊刊行されているらしい。シリーズとして次作を楽しみに待ちたい。2017/09/20
み
25
ジャケ読みした作品。う~ん、楽しめず…。ヤなヒトが多すぎでした。主人公も自業自得なんじゃない?と共感できず。ちと残念なり。2018/06/22
ほちょこ
23
うーん。久しぶりにダメ本だ。登場人物のすべてが中途半端な立ち位置にいて、誰もがうやむやに終わった。続編?いやもういいかな。2018/09/12
tom
15
ウィーンの観光ミステリー。ちょっと根性なしで、衝動的なところもある元警察官が主人公。面倒な同僚との軋轢から、雪の中真っ裸になって、飲み屋から飛び出して、警察をリタイア。食うに困って、浮気調査の探偵になる。そこから物語が始まって・・・。ときどき軽妙。悪ガキたちに取り囲まれたとき、その中の一人に愛を語り始めて、見事に逃げ出したシーンには大笑い。でも、少々読みにくい。もう少し軽く読める翻訳だったら、かなり楽しめたかもしれない。2018/09/23
紫草
8
1度だけ行ったことがあり、もう1度行きたいと思っているウィーン。ウィーンの街が舞台と聞いて読みたくなったのですが、私にはだめでした。多分もっと若い人向き?あちらではシリーズ4作も出ているらしいので、ファンも多いのでしょうが。2017/08/01