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内容説明
母を亡くして以来、口がきけなくなってしまった少女・“凛々(りり)”は、おばにあたる“のばら”と同居人・真耶が住む屋敷を訪れる。木々に囲まれたその屋敷には、たくさんの本とたくさんの猫たちが。どこか陰のあるようなのばら、屋敷に出入りする人々、幻想的な出来事を通して、やがて凛々は……。心の再生を描くファンタジック・ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しましまこ
21
きれいで優しくて淋しい話。母を亡くした9歳の凛々は、おば・のばらと暮らすことに。花の咲き乱れる庭にオズの国のような黄色いレンガの小道、双子の子供の幽霊。子供のようなのばら、猫達、しっかり者の下宿人、魔女のようなお客様。母を双子の半身を亡くした2人の悲しみが胸に沁みる。きれいだけど閉じた世界、早く2巻が読みたい。2017/07/31
ゆり
10
紺野キタさんの描かれる女の子がかわいらしくて好きすぎる……!繊細で透明感のある絵にうっとり。ゆりかとのばらの姉妹、ゆりかの娘の凛々、のばらの同居人の真耶さん、美しい花と猫たちと幻に包まれた閉じた世界で描かれる日常の営みが魅力的。心を閉ざしていた凛々が少しずつ言葉を取り戻し「普通」の女の子に近づいていくのも良い。馨君もまた凛々ちゃんの小さなナイト役というか、いいこだな。黄色のレンガの道をオズの国みたいだよな、と表現する感性がいいな。のばらさんはなかなか難しそうな人みたいですしほんのり百合っぽさもあるような。2017/07/24
コリエル
3
ひみつの階段を読んで以来の紺野キタ作品なので、実に20年ぶりぐらいかも。双子の片割れである叔母と、もうひとりの忘れ形見を中心とした物語。姪の凛々を通して亡くした半身を見るという構造だが、死人に縛られたのばらの心が開かれることはあるのか。2019/09/06
幸音
3
Webで読んでいてコミックス化嬉しい。母を亡くしてから話さなくなった凜々がおばの家に住み始める。同居人真耶や同級生の馨、里見さん。ふわふわした幻想的な空気に包まれた素敵な物語。転入初日にした凜々の行動に対する馨のフォローがナイス。凜々が子猫につけた名前の由来が可愛い。のばらや凜々がふわふわしてる分、真耶の言動が現実味のある空気を感じさせて、特に「だってのばら 私のこと~」でピリッとしたし、最後のはね除けるシーンも。2017/08/05
𝓚𝓸𝓉𝓸
3
きれいだ。とっても綺麗な物語。絵も話もふわふわしていて儚くて、悲しくなるくらい美しい。真耶さんがよい現実味を与えてくれるけれど、それもまたあやうい。2017/09/19