ハヤカワ文庫JA<br> 航空宇宙軍史・完全版一 カリスト―開戦前夜―/タナトス戦闘団

個数:1
紙書籍版価格
¥1,430
  • 電子書籍
  • Reader

ハヤカワ文庫JA
航空宇宙軍史・完全版一 カリスト―開戦前夜―/タナトス戦闘団

  • 著者名:谷甲州【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 早川書房(2017/06発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150312404

ファイル: /

内容説明

21世紀末、地球からの独立を望む外惑星連合は、航空宇宙軍を仮想敵としてひそかに軍事同盟を結んでいた。主戦派の急先鋒カリストを舞台に、外惑星連合の熾烈な駆け引きは錯綜していく――緊迫の第1次外惑星動乱前夜を描く『カリスト―開戦前夜―』、カリスト防衛軍陸戦隊のダンテ隊長らによる月都市への潜入工作を描く『タナトス戦闘団』の2長篇を収録。大幅な加筆修正、新解説・新装幀で贈る《航空宇宙軍史・完全版》第1弾! 電子版にも挿絵、解説を完全収録してお届けします。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MAEDA Toshiyuki まちかど読書会

37
懐かしい「航空宇宙軍史」完全版が出たのですね。カリスト開戦前夜とか、タイタン防衛軍仮装巡洋艦バシリスク、太陽を焦点とする双曲線軌道、太陽質量でスイングバイして外惑星に逃げる、などなどハードSF好きには堪らない。航空宇宙軍と戦争を始める外惑星連合軍はこれから果てしない絶望的な退却戦に突入するのですが、開戦前は不思議と明るい雰囲気だったのですね。このままでは10年先の未来は無いと、勝算の低い戦争を始めた政治家と軍上層部の罪は重い。改めて読むと若い頃とは異なる感想を抱く。再読の醍醐味ですね。2019/06/14

fukumasagami

29
21世紀末、人類は太陽系内の開発を進め、地球を中心とした消費経済圏とそこに資源供給を行う外惑星系に社会構造が分断され対立を生んだ。航空宇宙軍を擁する地球月連合は軍事力を持って、木星、土星を中心として地球圏からの独立を掲げる外惑星連合に圧力をかけるが、軍備を整えつつあった外惑星は反発を起こし、軍事衝突が起きる。この時代、地球での国家、民族間での紛争は解決しているらしく、地球圏と外惑星の対立が語られる。このシリーズ最初の作品が書かれたのが40年前で、21世紀の5分の1過ぎた現実は宇宙進出は追いつけそうにない。2021/08/28

ばたやん@かみがた

29
長編2つを合本。600ページを越えているが、開戦直前の緊張感が読み手をグイグイ引っ張っていくせいか時間をさほど感じさせない。カリスト軍首脳部内の駆け引き描く「カリスト開戦前夜」は対米開戦前の日本首脳を想起させる。「タナトス戦闘団」は圧倒的に戦力差ある地球月連合を撹乱すべく潜入した工作隊を描く。愛国心とは無縁だが、己の生存と義理を優先する彼等に共感を抱かされる。同時にそれは「カリスト」で戦争回避の為起こしたクーデターに失敗し自死する将官への醒めた視線と比べると作者の関心の置き所の手掛かりになるかもしれない。2018/10/20

タカシール

28
原著は30年くらい前のものであるが古さなど全く感じない。むしろ今だから堪能できたのかもしれない。技術者視点のハードSF。それは現在の生活の延長線上に描かれる近未来フィクション。ファンタジーではない。登場人物や世界観は現代の延長にある。SFの楽しさを味わえた。二巻は入手してあるのでこれから読みます(^^)2017/02/02

mahiro

24
作品は再読、あの航空宇宙軍史が作品中の時系列順に全て刊行されるとは嬉しい限りだ、カリストもタナトスも今読んでも設定も文も雰囲気も全然古くない、絶対的と言っていい支配力を持つ内惑星の航空宇宙軍に対し弱小の外宇宙諸国の不安や不満が蓄積してやがて行動となって現れる・・あたりの情勢が緊迫感を持って描かれている。なんと言ってもダンテ隊長とランスとの出会いやかつて馴染みの連中の登場が懐かしかった。再読といってもストーリーなど忘れてしまったのも多いので続刊が楽しみ。2016/11/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11126416
  • ご注意事項