内容説明
今ではほぼ現役を退いて、問題を起こした士官の配属先になっていたイギリス航宙軍初の戦闘航宙母艦〈アークロイヤル〉に出撃命令がくだった。辺境星域の植民惑星が突如謎の戦闘艦に攻撃を受けたというのだ。「サー」の称号を持つ七十歳の老艦長が、建造後七十年の老朽艦とともに強大な異星人艦隊に立ち向かう!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
91
スクラップ寸前の老朽艦、酔いどれの老艦長。問題を起こしてアーク・ロイヤルに配属されてきたような乗組員。もうこれだけで、面白い事請け合いの舞台設定です。内容は戦闘の描写よりも艦長をはじめとする乗組員の心情描写に重きがおかれていて、 あの帆船時代の戦いを描いたホーンブロワー・シリーズを彷彿とさせる雰囲気です。 スターウォーズのような電子的な戦いではなく、帆船時代の大砲を打ち合うような戦いで、イギリス海軍物の味わいを堪能いたしました。2020/04/27
猿吉君
69
左遷塩漬けの艦長が古い航空母艦で異星人との宇宙戦争を戦う、あらすじ通りの展開でした。①が!ちょっと内部の人のドラマに比重が大きくて、不倫とか正直げんなり、折角本筋的には面白いのに残念です。②タイトル通りイギリス万歳なのは許容範囲でした、特に女王出てこないけど。。③アル中という設定は飲兵衛には身に染みます(笑)点数65/100→「彷徨える艦隊」を途中で挫折したのも人間ドラマにげんなりしたから、もう少しミリタリー方面へ振った話が読みたかったです。 2023/03/10
くたくた
48
取り敢えずこれだけは言うぞ。邦訳タイトルがいくない!原題は「アーク・ロイヤル」HMSすら付いていないが、かりにHMSが付いていたとしても「女王陛下」って訳すかね?確かに作中で当代のイギリス国王が「女王」らしい記述はあったが、原文はどうなのかは未確認。さて、ストーリーですが。酒が飲みたい。とにかく酒が飲みたい。ほぼアル中の飲んだくれの老艦長率いる老朽航宙母艦が人類の最後の望みの綱となる。人類は、突然の宇宙人の攻撃に立ち向かえるのか?という人類存亡の危機がイギリス風味のやや安穏とした口調で語られる。2018/08/05
鐵太郎
22
未来の世界でもイギリスは頑張るんだぞ! という気合いに満ちたスペースオペラですが、不倫ごたごたはともかく、どうも内容にキレがないのが残念。いや、面白いんだけどね。三冊ごとにひとまとめとなる長期シリーズだとか。ちょっと期待。 ──その上で苦言。イギリスの海軍・空軍はRoyalとかHMSとか国王がらみの呼び方をするのが普通だけど、それを女王というアイコンだと思いこむのは馬鹿としかいいようがないよ。<ユリシーズ号>でさんざん叩かれてもう懲りたと思ったのに。2017/09/17
わたなべよしお
14
B級だけど、この手の話は大好きです。やっぱり面白いですなぁ。著者はジョン・リンゴーのファンだとか。リンゴーの本は僕も大好物だったけど、続きが翻訳されないんだよね。2018/11/24