内容説明
被爆者とは誰か。被爆者は何を待つのか。なぜ待てないのか。広島・長崎の惨禍を知る日本は、なぜ福島第一原発事故を引き起こしたのか。『原爆の記憶』の【著】者が放つ渾身の力作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
17
米国の核政策は東西冷戦の中で、自由主義諸国の結束と反共政策との表裏一体の関係にあった。米国は原子力の平和利用という大義名分の下、自陣に取り込むため、核燃料と原子力技術を供与する原発輸出ビジネスを推進する。日本は「唯一の被爆国」という御旗の下、原子力の平和利用(=核の水平拡散)に加担する。加えて「唯一の被爆国」という立場を利用し、再処理(=プルトニウムの保有)という特権をも手に入れた。核武装を最も恐れられているのは、北朝鮮でもイランでもない。日本だ。IAEAの最大査察対象国=日本というのがそれを証明している2016/07/30
Mealla0v0
0
核問題を軍事・平和の利用とに分断せずに被爆者の視点からこれを論ずること、それが本書の骨子である。著者は繰り返し、被爆体験がナショナル化された「唯一の被爆国」というポジショナリティが領有する言説の解体を主張するが、それは敗戦の否認を超えて主権独立の議論に連結することになる主張でもある。また、被爆者につき纏うスローデスの問題や、戦争のモニュメントをめぐる記憶/忘却のポリティクスを指摘する。流麗な文体だが、切り口が鋭い。2017/07/03
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