岩波新書<br> コルトレーンジャズの殉教者

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岩波新書
コルトレーンジャズの殉教者

  • 著者名:藤岡靖洋
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 岩波書店(2017/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004313038

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内容説明

ジョン・コルトレーン(1926-67).そのサックスから迸る音は,ジャズという音楽を根本から変えた.本書は,世界的に知られる研究家が著す,決定版評伝である.発掘資料,貴重写真,関係者へのインタビュー記録などを駆使し,ジャズの可能性を極限まで追求しつづけ,ついにはジャズに殉じて逝った男の全人生を描く.

目次

目  次

 序 章 怒濤の来日公演
  1 人間コルトレーン
   一九六六年/コルトレーン・クィンテット/東奔西走/ヒロシマ、ナガサキへ
  2 神か人間か
   三つのインタヴュー/オーネット・コールマン/賛否両論 一九六六年日本/帰国
 第1章 生い立ち
  1 ハイポイント時代
   ノース・キャロライナ/ジャズの勃興と発展/少年時代/ジャズとの出会い/旅立ち
  2 フィラデルフィア時代
   海軍でのバンド活動/音楽仲間のネットワーク/ビバップの洗礼/転機
 第2章 三人の友
  1 マイルズ・デイヴィス
   ラウンド・アバウト・ミッドナイト/二人の生い立ち/探究心/悔悟/開眼/マイルズからの独立
  2 セロニアス・モンク
   教師の眼差し/切磋琢磨
  3 ソニー・ロリンズ
   三度の共演/触発し合う二人
 第3章 飛 翔
  1 名 曲
   ブルー・トレイン/ソウルトレーン/マイ・フェイヴァリット・シングス
  2 静かなる抵抗
   ダカール/バイーヤ/バカイ/アンダーグラウンド・レイルロード/アラバマ/教会の役割
 第4章 驀進
  1 マンハッタンのジャズクラブ
   ジャズ・コーナー・オヴ・ザ・ワールド《バードランド》/アヴァンギャルドの発信地《ファイヴ・スポット》/老舗の貫禄、今も現役《ヴィレッジ・ヴァンガード》/高密度の熱演場《ハーフノート》
  2 コルトレーン・サウンド
   アトランティック/ジャイアント・ステップス/インパルス/速すぎる進化/バラード
 第5章 決 意
   一通の手紙
  1 四人の女性
   ナイーマ/アリス/白人女性/黒人女性
  2 至上の愛
   パートⅠ:承認/パートⅡ:決意/パートⅢ:追求/パートⅣ:賛美/自筆解説に隠された秘密
 第6章 追 求
  1 混沌、変貌、そして深まる回帰
   神の園/ロフト、コーヒーハウス/パーカッション
  2 アフリカ
   オラトゥンジ/ブラック・アート・ムーヴメント/アフリカ文化センター
 終 章 昇 天
   突然の死/アリスによる継承/カルロス・サルゼード/ラヴィ・シャンカル/平和と愛
   引用・参考文献
   あとがき
   コルトレーン略年譜
   コルトレーン関連地図

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akira

28
ジョン・コルトレーンの生涯を追った一冊。 生い立ちからマイルススクール、その後の独立などモダンジャズの系譜が見て取れる。二大巨頭と称されるソニー・ロリンズとの関係も非常に興味深い(ライクソニーと言う曲は初耳)。そろそろテナーマッドネスを手に入れたくなる。 コルトレーンのアドリブといえば連続した音の速吹き。ライブ映像を見ると、その速さと長さに驚く。その音を聴くと名前を思い出す演奏者。彼もその一人になりつつある。 「シーツ•オヴ•サウンドー連続した細かい音符を速射砲のように繰り出す」2021/05/08

とびほびこび

28
演奏とは一転して決して多くを語らず寡黙な彼だったそうだが、信念や人種差別への抵抗、そして平和への強い願いは彼の奏でる音楽に染み込み、来日公演で過密スケジュールの中、広島・長崎に訪れたエピソードからも人柄が伺える。壮絶な幼少時代、マイルス・デイヴィスに見い出された才能、伸びしろを引き出されたコルトレーン。コルトレーン「どうやって演奏を止めたらいいのか分からないんだ!」マイルス「サックスを口から離せばいい、だけだっ!!」ビバップ(ビー・バップ)の語源の通り、音の殴り合いが熱量となり魂を揺さぶられる。2016/09/29

fseigojp

27
ドストエフスキー好きはコルトレーン好き トルストイ好きはマイルス・ディビス好き 小生の偏見ですが、深く信ずるところでもあります ではチェーホフ好きは? これも小生の偏見では、ビル・エバンス好きではないでしょうか。ああ止まらなくなった。フォークナー好きはミンガス好き、トウェイン好きはオスカー・ピーターソン?2016/04/13

baboocon

21
ジョン・コルトレーンの曲はよく聴くけれど、その人となりはよく知らなかった。マリファナに溺れたり複数の女性と関係を持っていたりと、まあ人気のジャズマンにありそうだなと。しかし、亡くなる1年ほど前に来日して全国横断ツアーをしていたのは知らなかった。「至上の愛」は彼の思想を込めた最高傑作だそうだが、音楽としては自分には今ひとつピンと来ていない。2018/06/01

裏鬼門

11
やはり、ピアノ・トリオにいってしまう♪2021/05/13

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