内容説明
闇夜の尖閣諸島上空。舞島茜のF15Jは、星空を塗りつぶすほどの巨大な影に対し、“対領空侵犯措置”に当たっていた。中国による凄まじい頻度の領空接近に対抗して、小松基地から移動訓練で那覇基地に着いた矢先であった。影は高翼の四発機で輸送機のようだ。国籍は不明。警告を無視し飛行していたが、突如、巨大な機体を茜の機にぶつけてきた――迫真の航空アクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
143
第一巻かと思って先に読了。実はチェイサー91の続編だった・・・。登場人物の描写は軽いが航空機や操縦席の描写はかなり詳しい。著者の興味は完全に航空機にあるようだ。この著者は平和憲法下では自衛隊員は発砲できないということについて念を押すように繰返す。どの巻にも同じフレーズが繰りかえし登場する。本書も例外ではない。敵に撃たれたものだけが反撃できる。仲間が撃たれて反撃するとただの殺人になるのだ。2019/01/15
ユザキ部長
93
例えて言うと、夜中に無灯火で走る自転車を発見した警官が職質したら、自転車の男が「警官に暴行された助けてくれ」とわめき出し、それを待ち構えた様にドスを手にした新手の男が「よくもウチの者をやってくれたな。ここいらはウチの組のシマじゃ。出ていかんと刺すぞ」と。通常なら公務執行妨害で逮捕できるが、この警察官は許されてない。規定では空に向かって発砲と実際に自分自身が攻撃されてからの反撃しか出来ない。つまりはこういう事。 2017/10/17
キリン
11
これで完結しないんだ。消えた飛行機たち、舞島茜はどうなったんだ?次巻が待ち遠しいです。2016/09/07
Åκ
9
本作では完結せず、続編あり。上下刊などタイトルにないのに。あれ?2020/02/24
haruka
8
なんとなく手に取った本。実は続編だったらしく、そしてさらに続きがあるよう。有川浩さんの作品を読んでるからか、自衛隊の戦闘機や操縦などの話は割とすんなりと入ってきてイメージしやすかった。心情や葛藤は語りすぎずに、戦闘描写もごたごたしすぎてなく、読みやすいお話でした。前後も読んでみようと思います。2017/03/05