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内容説明
宗教に特別な関心をもっていない標準的な日本人に読んでもらうために本書を書いた。
(「はじめての新約聖書-序文にかえて」より)
巻1にはイエス・キリストの生涯について記した福音書を収録。各福音書の前には佐藤優氏による案内も。「書物の中の書物」の読み方を伝授する。
【目次】
・はじめての新約聖書-序文にかえて
・イエスは常識を覆す-「マタイによる福音書」案内
○マタイによる福音書
・「神の国」はどこにある-「マルコによる福音書」案内
○マルコによる福音書
・「復活」とは死人の甦り-「ルカによる福音書」案内
○ルカによる福音書
・「永遠の命」を得るには-「ヨハネによる福音書」案内
○ヨハネによる福音書
・非キリスト教徒にとっての聖書-私の聖書論1
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
71
2010/11/7 Amazonより届く。 2015/6/29〜7/12 佐藤優氏監修の新約聖書。前書きで佐藤氏も書いているようにキリスト教社会の考え方を知るために、信者ではないが1度読みたいとは思っていた。ホテルなどに置いてある聖書を何度か開いたことはあったが、すぐに閉じてしまっていた。今回はようやく読むことができた。4つの福音書の内容が微妙に違っていて面白い。また、独特の例え話。何故こんなに難解なものになっているのだろう。巻末の佐藤氏の文章が素晴らしい。続けて2巻へ。2015/07/12
読書ニスタ
45
他力本願のキリスト教、病を治すなどの奇跡を起こし、命令口調で従う者、従わぬ者を区別する反面、弱き者を救い、与えることを基礎とする愛の指導には惹かれるものがあった。 自己啓発的には、人を操ると言えば語弊があるが、説得するにはまず言葉(ロゴス)ありき、実績であったり、神殿、音楽、衣装、など、カテドラルの雰囲気を想像しながら、納得した。未曾有の災害に世界が震撼する中、無力感とは反対のキリスト教を中心に置いた絶対的救いを望む安堵感もわかる。が、科学を中心に置いた自力本願しか、道は開かないのでないか、とも思う。2020/04/26
Vakira
23
世界の宗教に興味を持ち聖書をちゃんと読んでみようと思い読んでみた。これは大変読みやすい。何しろ現代語だ、岩波文庫より最近「新約聖書」が出たが、文語訳でかなり読みにくい。こちらの方はキリストの言葉は太字で表現されているので、非常に判りやすかった。マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネの4つの福音書となっており、若干異なるが類似した内容の説話であった。また福音書毎に佐藤氏の解説があり、より理解を深めることができた。新約聖書はどんなことが書かれているか知りたい人にはお勧めでしょう。2014/08/20
クラムボン
19
聖書についての本を読み始めたところですが、聖書そのものを読むのは初めてです。1巻目はイエス・キリストの生涯を記した4つの福音書です。佐藤優さんは冒頭で「新約聖書を宗教に特別な関心をもっていない標準的な日本人」が対象であると記しています。その通りだとしても、読む為にはそれ相応の忍耐がいると思います。と言うのも、4つの福音書はかなり似通っており、繰り返し同じ話を読むことになります。また信者が繰り返し読んでこそ、血と肉になり、己に落とし込めるでありましょう。私の理解度は推して知るべしですね。2021/05/05
RIN
13
面白くて、久しぶりに本が書き込みと付箋だらけになった。一回読んだ程度では到底キリスト教の本質には届かないが、初読だからこその感想もあるかと思う。という事で印象としては「厳しくて素っ気ない孤高のマルコ」「勧善懲悪は強調しときたい教訓的なマタイ」「二次創作上等、装飾的で芸術的なルカ」「テーマは永遠の命。そしてとにかく人は信じない。独創性の塊ヨハネ」という感じだろうか。読み比べると共観福音書(マタイ・マルコ・ルカ)も各々異なる点が多く興味深い。語りたい事は255文字の外にあるが、不用意に言葉にするのは避けよう。2022/04/14