内容説明
1945年 9 月10日、終戦直後の日本において国体護持を使命として組織され、わずか 7 ヶ月後に解体された「禁衞府」の全貌を明らかにした画期的な研究。巻末に『禁闕守護教科書』(全4巻)を翻刻。
感想・レビュー
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秋津
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敗戦直後、皇室守護の目的で設けられ、約半年で解体された組織「禁衛府」についての研究。軍事力不保持の方針を受け、軍事色を持たせないように組織の設計、運営がなされつつも、人材、装備などの面で旧近衛師団から引き継ぐ部分が多かったということです。本書では単に組織の説明に留まらず、禁衛府設立の背景などにも考察が及んでいます。終戦時のどさくさで公的資料が少なく、個人所有の資料や聞き取りで本書の多くが構成されており、「先行研究はおろか、公文書も大して残っていない状態で研究するって大変だな。」と。2012/11/17