内容説明
3度の離婚。離ればなれになった家族。4人の父親。
50歳になった息子が、ずっと聞くことができなかった母の思いと人生を問う。
ドラマ『コドモ警察』『深夜食堂』のプロデューサー森谷雄。
初めて自分のこどもが産まれたとき、森谷は「母への100の質問状」を送ることを思いつく。
「母と息子の人生の公約数に自分自身の未来を見出せるかもしれない」
父親となったからこそ聞きたい、母の人生と思い。
どんな気持ちで僕を育てたのか。
家族が離ればなれになったとき、母は何を思っていたのか。
不器用な母と息子だからこそ聞けなかった思いが、少しずつ解き明かされていく……。
★★★
森谷雄氏のお母様の人生は、当時とても先進的なものでした。
シングルマザーとして強く生き、また、恋多き女性として人生を前向きに切り開いていきます。
森谷氏だけでなく、実は多くの人が知らずに生きている「母の人生」。
知っているようで何も知らなかった、ということに気づかされます。
この本が読まれることで、母と子のコミュニケーションが生まれ、母たちの人生にスポットライトが当たっていくはずです。
ドラマプロデューサーの著書ということで、ドラマ化など映像化も期待できる作品です。
「家族の絆」の価値を見直す動きも盛んないまだからこそ読みたい、感動の1冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼子
1
ある家族の歴史としてしか読めなかった。それはたぶん、自分の母の方が辛い人生を歩んできたと思うからだろう。今母に幸せかと尋ねたらきっと幸せだと言うだろうな、そして私が訊かれたらやっぱり幸せだと答えるだろうな、と考えるきっかけにはなった。2017/07/20
そふと
1
感動した。私も2ヶ月前に母親を亡くして「家族とは何か」を考えてたから、読んでいて感情移入してしまって泣きそうでした。2017/06/21
ねこ@にゃーにゃー
0
母親の波瀾万丈の人生。振り返るとそう言えるかもしれない。その時は、考える暇も、こころの余裕もなかったのでは?質問者より弟の方が遠くへ行くだろうと思っていた母、弟は母から離れないと思っていた兄。母はよく見ている。 違和感を感じたのは、「男の子」が生まれたときに「男親が男の子にどう接していくべきか?」と問うていること。とうに娘さんがいるのに娘のときには何も思わなかったのかしら?父親って娘にとって最初に接する異性なんだけどな。 人生ってこういうのを膨らませるとフィクションが出来上がるのかな。電子書籍版 2020/07/06
ゆ
0
親子といえど、話さなきゃ分からないし聞かなきゃわからない。 自分の親とかに聞いてみるとどんなことが出てくるのかなぁ…2019/01/23
Moja
0
最近は友達のような親子もいるというけれど、親子で面と向かって、話すのはどこか恥ずかしい気がしてしまう。それが、母の女の部分や、父の男の部分だったり、自分が生まれたときのことだったりしたら、尚更じゃないだろうか。「ああ、自分の知らない両親がいるんだ」「親だって、完璧じゃない」「ずっと一緒にいられるわけじゃない」。生きているうちじゃないと、聞けないことがある。話せないことがある。当たり前だけど。実践するのは難しいけど……そんなことに気付かされた一冊。