内容説明
邪馬台国をめぐる論争点を詳述し、独創的推理によって大胆な仮説を提示した清張古代史の記念碑的著作。牧健二、上田正昭、佐原眞、井上光貞との貴重なシンポジウムを初収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
35
図書館本。アマチュアであっても清張さんの古代史観は専門家にさえ認められている。その清張さんが古代史、特に邪馬台国の謎について書いたもの。巻末には専門家たちとの意見交換も。清張さんは邪馬台国は北九州にあったと結論づけ、南九州の狗奴国と争い、そこに朝鮮半島から騎馬民族の後裔たちが渡来して邪馬台国を征服し、そこから東遷して近畿に至ったと考える。その見方に私も賛成する。卑弥呼や台与が地名だという指摘には唸った。2019/06/21
ランラン
7
日本の誕生がこれほどまでに謎につつまれている国は他にはありません。多くの学説、文献があるなかで著者の内容が信頼性が高い中の一人です。歴史家はミクロの視点で考える弊害があり、むしろ歴史を専門にしていない小説家の方が慧眼だったりすることがあります。魏志倭人伝の中の「一大率」の解釈は卓見です。著者は邪馬台国九州説です。魏は呉と対立していなかったら北九州は朝鮮半島の帯方郡のように植民地化していたかもしれないという解釈にはしびれました。2019/01/02
ふたば
5
自分には、この内容の是非を問うほどの知識も持論もない。小説家の底力を、これでもかと見せつけられた。説得力が半端ない。特に、距離、日数に関する説には、目を見開いた。今までにない説だと思う。この説から、既に半世紀が経つ。今もっていろいろと取り沙汰される邪馬台国問題の論争に、この説をもう少し取り入れても良いのかもしれないと思う。中華思想が邪馬台国問題を複雑にしてしまったという内容は、面白かった。それにしても、そうそうたる邪馬台国研究者達がけちょんけちょんだ(笑)2018/06/02
ぱーぷる・ばんぶー
0
「魏志倭人伝」から邪馬台国の場所等を考察する1966年から1967年にかけて雑誌に連載された邪馬台国論に上田正昭や井上光貞と行われたシンポジウムを増補されて文庫化されたもの。2025/01/21
古墳くん
0
邪馬台国論争の終わりのなさを感じられる一冊。墓碑が出でもしない限り、永遠に続きそう。森浩一先生と門脇禎二先生の対談という豪華解説がまた良し。2022/11/30
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