内容説明
ストックホルム中央の公園で女児の死体が見つかった。彼女は前年、不審な男に話しかけられ、警察に証言を残していた。そのわずか二日後に別の公園で新たに少女が殺害され、ストックホルム市民は恐怖に打ち震えた。連続少女暴行殺人事件に、刑事マルティン・ベックは仲間と事件に取り組むが、手がかりは三歳の男の子のたどたどしい証言と、強盗犯の記憶のみ。捜査は行き詰まる――。警察小説の金字塔シリーズ・第三作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
142
最初の緊張するシーン。そこで犯罪は何も起きておらず、それが何を意味するかも分からないのに、一言一句を読み飛ばさないようにさせる何かがある。その男の行為の何かを感じて読み直して、行間の中の時間の経ち方が何か変だと思った。それはどういうことか? 最初のハードボイルドさと、その後の警察署の様子がどこかズレている。警察官たちの方がずっと人間的だからかもしれない。突然の幕切れの後、いきなりヨー・ネスボの解説。驚くことに、彼の作品を続けて2冊読んだところで、妙な縁を感じた。ネスボのその2冊もサイコーだった2018/10/29
修一朗
128
マルティンベックシリーズ3作目は実事件をモデルにしていいるんだそう。警察小説にサイコキラーを持ち込んだはしりなのだ。この作品からストックホルムの地図がついたので大分助かった。黒川作品のようにややこしい地名と共に捜査の足取りをみっちり描き込むのが特徴なので。三カ月も夏休みがあって土日は別荘で過ごす優雅な生活ぶりと麻薬がはびこる陰鬱な社会背景のコントラストにも慣れてきました。あれあれっていうラストも含めて本物の警察をなぞったような捜査ぶりを堪能しました!次「笑う警官」へ。2020/05/27
yumiko
95
待ってました!のマルティン・ベックシリーズ。今作より金髪巨漢ラーソン登場。ストックホルムで起きた幼女連続殺害事件。市民は恐怖で震え上がり、捜査はいち早く行き詰まる。しかし糸口は思わぬところに…。50年前の作品であるけれど、まったく古臭さを感じないどころかネットや携帯電話がないこともさほど気にならない。やはり捜査を推し進めていくのは、刑事たちの地道な働きと経験に支えられた勘に他ならないからだろう。刑事の私生活や派手な立ち回りがない分地味と言えば地味。でもそこが落ち着いた好きなところ♪また一年待つのが辛い…2017/04/07
ふう
89
書店へ行くとつい北欧ミステリーを手に取ってしまいます。暮らしやすそうなイメージの国で起こるむごたらしい事件に、社会制度では救いきれない人間の愚かさを感じます。そして、犯人を捕らえるために、警察官たちが睡眠時間を削り、家族に非難されながらも捜査にあたる姿勢が、なぜかとても人間的に思えて応援したくなってしまいます。基本的な人権を守る意識にも共感できます。刑事マルティン・ベックが、子どもを守るために自警団を作った市民に対して、それは法治国家では許されないことだと説く場面がよかった!2017/04/25
papako
76
シリーズ再読3冊目。公園で発見される幼女の死体。北欧の長い夏の明るい夜に起こる悲劇。犯人像や事件は進んでいた。あと2冊を読んでる時に感想を書いているので、この巻のラーソンの描写がひどい。けど、そんな感じなんだろうなぁと思わせてくれる。手がかりが見つかってからは、トントンと解決にむかい、ラストはあっけない。伏線は使われるが、偶然に助けられた感じで物足りない。さてさて次は本命!2020/12/04
-
- 電子書籍
- 本能寺から始める信長との天下統一【分冊…




