中公新書<br> 気象庁物語 天気予報から地震・津波・火山まで

個数:1
紙書籍版価格
¥814
  • 電子書籍
  • Reader

中公新書
気象庁物語 天気予報から地震・津波・火山まで

  • 著者名:古川武彦【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 中央公論新社(2017/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121023407

ファイル: /

内容説明

1875年、虎ノ門の高台に誕生した東京気象台は、戦争や災害のたびに技術革新を行い、現在の気象庁へと成長した。日露戦争の命運を決する「天気晴朗ナルモ波高カルベシ」の電報、太平洋戦争期に軍部と争った気象観測の主導権、青函連絡船洞爺丸を襲った台風、富士山レーダーの建設とアメダスの導入、そして昨今の異常気象――。技術者たちで構成され、科学の進歩とともに歩んできた「戦う技術官庁」の足跡を辿る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hnzwd

21
日露戦争や台風に備えて設置された気象台から、現在の気象庁までの歴史。普段は天気予報くらいしか意識してしてないですが、台風、地震、津波、火山なんて、気象庁が担ってる分野の広さを改めて感じました。本書が書かれた2015年で設立から140年。そこからの10年でのコンピュータやデバイスの進歩、機械学習あたりがどれだけの変化をもたらしたのか。設立150年の節目にどこかで特集されないかな。。2024/02/14

びすけっと

10
2015年9月刊。新聞紹介つながり。気象台~気象庁の発展のお話が書かれた一冊。「気象野郎」こと技術屋たちの逸話がたくさん盛り込まれています。手探りでデータを集めて予報を行った時代から、無人でデータを集め、数値解析で予報を行う時代に。それでも外れたり予想が不可能なことがあるのが良さでしょう。気象情報を「買う」時代、国にならないことを切に願います。また情報を秘匿せねばならない時代を作ってはならぬと思います。2015/12/31

氷柱

9
523作目。9月23日から。気象庁の歴史や苦労が綴られている一作。時代が進むごとに気象庁への期待が高まっていることが見て取れる。それは人々の関心が増大する一方で、自分たちの住む場所や取り巻く環境に対する不安が膨れ上がっていることの表れでもある。「天気」ではなく「気象」を取り扱うと強く説明されている点が最も印象的であった。空模様だけでなく様々な要素が人類と密接な関係にある今、突然の世界の変調にも備えて行かなければならない。この気象という学問は実学と呼べる領域にまで広がっているのである。2019/09/24

tama

9
図書館本 やっぱり「天気晴朗なれども」は出てくる。日露戦争の頃には海底ケーブルでの情報通信が出来てた!それもまずまずの範囲・距離を。海洋定点観測船って物凄い仕事だなぁ。さすがに現在はやってない。洞爺丸転覆のとき他の連絡船も4隻転覆してたって知らなかった!気象庁がIBMの電算機を導入してやっと日本もスタートラインに。こうしてみると、最近見かける「世界が驚く日本」じゃなくて「世界のおかげでなんとかここまで来た日本」と言うべき。気象庁長官の許可なく予報すると刑罰の対象に!そうか、だから気象予報士になるのね。2015/12/09

翠埜もぐら

8
気象庁の歴史と現在の業務を、長く気象庁に勤められた方がまとめられたものですが、ざっくり概説書としては判りやすかったです。「天気予報」だけでなく温暖化問題や世界との連携などグローバルでありながら、ゲリラ豪雨などよりきめ細やかな情報を要求されつつあり、気象庁さんやっていることもうちょっと宣伝してほしいな。ただわずか180pと言う中公新書としても薄い枚数の中に、歴史と現在の業務の両方は詰め込み過ぎのような。また長く勤めあげた職場ゆえ自画自賛が強くて、問題点や弊害の視点も欲しかったです。2020/03/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9832985
  • ご注意事項