岩波文庫<br> パンセ (上)

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岩波文庫
パンセ (上)

  • 著者名:パスカル/塩川徹也
  • 価格 ¥1,254(本体¥1,140)
  • 岩波書店(2017/03発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003361429

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内容説明

「人間は一本の葦にすぎない.自然のうちで最もか弱いもの,しかしそれは考える葦だ」綺羅星のようなフレーズがちりばめられたパスカル(1623―1662)の『パンセ』.早世した天才が書き残した草稿から成る遺稿集,モラリスト文学,キリスト教護教論…….謎に満ちた〈テクスト〉のありうべき姿を提示することを期した日本語版.(全3冊)

目次

目  次
   はしがき
   凡  例

 第一部 「写本」によって伝えられる〈パンセ〉

 「目次」

 a 目次にそって配列されたファイル(断章一~三八二)

  〔ファイルa一〕 順 序

  〔ファイルa二〕 むなしさ

  〔ファイルa三〕 みじめさ

  〔ファイルa四〕 倦怠および人間の基本的性質

  〔ファイルa五〕 現象の理由

  〔ファイルa六〕 偉 大 さ

  〔ファイルa七〕 矛 盾

  〔ファイルa八〕 気晴らし

  〔ファイルa九〕 哲 学 者

  〔ファイルa一〇〕 最 高 善

  〔ファイルa一一〕 a・p・r

  〔ファイルa一二〕 始 ま り

  〔ファイルa一三〕 理性の服従と使用、そこに真のキリスト教がある

  〔ファイルa一四〕 この神の証明方法が優越していること

  〔ファイルa一五〕 人間の認識から神への移行

  〔ファイルa一五の二〕 自然は損なわれている

  〔ファイルa一六〕 他宗教の誤り

  〔ファイルa一七〕 宗教を愛すべきものにする

  〔ファイルa一八〕 宗教の基礎および反論への返答

  〔ファイルa一九〕 律法は表徴的であった

  〔ファイルa二〇〕 ラビの教え

  〔ファイルa二一〕 永 続 性

  〔ファイルa二二〕 モーセの証拠

  〔ファイルa二三〕 イエス・キリストの証拠

  〔ファイルa二四〕 預 言

  〔ファイルa二五〕 個別の表徴

  〔ファイルa二六〕 キリスト教の道徳

  〔ファイルa二七〕 結 論
   解説一 『パンセ』とはいかなる〈書物〉か
   ブランシュヴィック版との対照表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

115
このパンセは大昔、関根秀雄訳で読んだ覚えがあります。たぶん抄訳なのでしょう。岩波文庫で3巻で出してくれているというので挑戦することにしました。内容的には宗教的なことについての箴言が多いのですが、そのほか歴史的なことについてもかなり書かれているので楽しめます。またこの本のいいところは1冊ごとに解説がついているようです。この巻にはパスカルの生涯が中心に書かれていて参考になります。2018/01/30

lily

51
徒然なるままの思考の端切れにこそ生きた血に触れてるような生温かさを感じる。Penséesこそが知の宇宙。いつだって思考はPenséesであるのだから。点と点が繋がった時に星座と認知するだけだ。信者でなくても眩しい光点の残像が刻印される。2019/07/15

おおた

21
「断想」というタイトル通り、宗教をはじめとした人のありようについて短文が並ぶ。分厚いけど読みやすいし、どこでやめても罪悪感がない。並び方によって解釈が変わるというが、わたしのような素人には500年も前に人生の虚しさ、矛盾、不可解さについて語られたことが、未だに有益であることにただ驚くしかない。他人への強制を悪とし、人は自分の弱さに謙虚であらねばならないと説く。猫やねずみの姿を見て理性の調子をおかしくする愛嬌もある。他宗教への不寛容な筆致には驚くが、当時の宗教のありようを考えればやむなし。2019/08/10

sheemer

14
パスカルのさまざまな思考メモを集めたようなもので、分類の仕方などいろいろバージョンがあるようだ。形態としては「レオナルド・ダ・ビンチの手記」に似ているかも知れない。パスカルは科学の徒でありキリスト教の使徒でもあるという不思議な人だ。モンテーニュの「エセー」を耽読したようだ。全体としてどんな人だったのかは、断片からは推定できない。自分としては、箴言集として読み進んだ感じだ。パラ読みながら続刊も読むと思う。こういうものを読むと「学びたい」という気持ちが強くなる。30%超を占める長大な伝記的解説つき。2023/12/06

ラウリスタ~

13
岩波から『パンセ』が出たという(逆に出てなかったのだな)大ニュース。読み直してみると、パスカルが如何にモンテーニュを読み込んでいるのかということがよく分かる。現代では剽窃だと言われそうなほど、『パンセ』の本質だと思っていたものが『エセー』から来ていることがこの本では明らかになる。末尾の解説で、これまでのパンセ出版状況が説明されるが、どうやらこの塩川訳は新約であるのに加え、未だ見ぬ『パンセ』決定版(もちろん原理的にいって不可能な試みだが)へと繋がるものなのだろう。いずれにせよ、非常に感動的だった。2015/09/03

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