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内容説明
経済成長には「一億総活躍社会」は不可欠。それは、眠れる人材を覚醒させる、教育を含む広い意味での人材改革と働き方改革によってはじめて実現します。
本書は、ジョブ型正社員を導入することで様々な難問が解決することを示す労働経済改革の書。比較制度分析と最新の研究成果を駆使して、女性活躍、労働時間改革、格差固定打破、人材流動化、同一労働同一賃金、性格スキルなど、あらゆる課題への対策を示します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
79
労働・雇用問題について偏りがない。すごーく精密な主張をしている。最低賃金にしても原則的には雇用は減るが、ある特殊な状況に限っては、賃金を上げても雇用は減らない例が紹介されている。毎年「就職したい会社ランキング」が発表されるが、就活する人はそんなものを見る前にこの本を熟読した方が良いと思う。確かに労働経済学を専攻していない人にはとっつきにくいかもしれない。でも将来のことを考えれば大した手間ではない。どうせ最初の就職なんてほとんど「くじ引き」に過ぎないんだから、労働市場の大局的な流れをつかむことの方が重要。2017/05/07
えちぜんや よーた
74
ここに書かれていることはもっともなことばかりだ。もっともなんだけど、世間の常識になるのは少なくとも3~40年ぐらいはかかると思う。太平洋戦争期の前後は定年退職は50~55才ぐらいだった。今はだいたい65才でやっと70才定年の議論がちらほら出ているくらいだ。定年を15年引き上げるだけで70年もかかっている。単に厚生労働省だけが頑張って定年の引き上げや、公的年金支給開始年齢を引き上げればいいというものでもない。行政うんぬんというよりも国民一人一人の意識にかかっているので、時間は相当かかるやろな。2017/05/12
koji
13
著者の主張は、日本経済が持続的に成長するには、人口減少、情報通信革命、新たな機械化に対応し、イノベーションを源泉とする全要素生産性を高めること、即ち人材覚醒経済に向けた取組みを行うことと論じます。人材の覚醒を促す改革とは何か。多様な働き方改革と言います。本書で話題になっている「ジョブ型正社員」は、その一つですが、「無限定正社員」との対比で主張されます。ただ無限定正社員は岩盤です。著者の主張をもう少し考え続けます。一方、「性格スキル」と「新たな機械化と補完的なスキルの養成」は、私には親和的でした。良書です。2018/01/21
おせきはん
8
働く女性や高齢者が増えている中で、従来の無限定正社員システムでは働き手の多様化に対応し切れないことがよくわかりました。ジョブ型正社員の本格的な導入に向け、終身雇用を前提として勤務年数に応じて給与水準が緩やかに上昇する給与制度を徐々に変えていくには、副業や共働きに対する柔軟な対応も必要になると思いました。2018/04/25
Ryo
7
ジョブ型、メンバーシップ型。 日本の法律はすべてメンバーシップ型を強化維持する為に作られている。今後どう是正されていくのか。2020/10/27