内容説明
小川文学の結晶となる珠玉の随想集。作家の目に映る諸相を切り取り、記憶に浮かぶ様々な思いを描く随想。第2章には、パリ留学時代を描く随想小説を収録。生と死、人の哀切と滑稽を描く珠玉の随想集。
目次
第1章 虹よ消えるな(最初の登場人物 おばあちゃんの言い方 煙草 骨折以後 駅にて寸感 ほか)
第2章 南(ル・ミティ)―風の道(プロヴァンスの坑夫 サント・マリー・ド・ラ・メール)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まど
3
押し付けがましくなく、筆者の目に映るものを淡々と記している平易な文章だけれど、風景や会話とかなにげない場面でさえも読み手の心に残る。隅々まで行き届いている良い本。2010/05/07
はるお
0
敬体で書かれたエッセイ。戦前戦後の話がほとんどなので、その時代の空気感が好きならばおすすめ。最後に収録されている小説(?)2編がとても良かった。フランス人、モロッコ人との会話が小気味良い。2015/03/28
ウチ●
0
予備知識なしに最初の1、2ページをめくった時点でインスピレーション買いし、読了。インターネットで調べたら・・・なるほど、小川国夫とはそのような作家だったのか、と遅ればせながら納得。 2008年に80歳で亡くなられているとのことですが、なるほど、この人ァバイク乗りだわ。 若き日にバイクでヨーロッパを旅した際の出来事について書いた第二章は特に強く印象に残るものでした。(他、過ぎし日の交々を記したエッセイも素敵です。) 2012/06/05
astrokt2
0
未レビュー2009/05/30
stk
0
文章が柔らかい。随想集に触れることは少ないかった。2章はまた時期が経ったら読み直したい。2019/06/28