内容説明
現代の物理学は、人間の思考を根底から支配している常識を捨て去ることで進展してきた。人間の見た目通りの世界は、本当の世界の姿なのか。人間の存在は、その物理的世界の中でどのような位置を占めているのか。近代物理学の誕生の経緯、そして物理学に大きな革命をもたらした量子論と相対論の成り立ちを概観。物理学とは、常識に対する挑戦である――。日々の生活のヒントにもなる、数式・図表を用いない物理学の入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニッポニア
46
世界が存在すると言う不思議。幻想だと言い切れるほどの説得力がないから存在している、のかな。以下メモ。世界があるより何もない方が自然?この世界は気まぐれに動いているのではない。当たり前すぎてあえて疑問に思わないことを、考える。波が発生し、それが周りに伝わるためには、それを伝える物質がないといけない。派手な科学ニュースには注意、真のパラダイム・シフトはすぐにそれとわからない形でやってくる。2024/12/08
inami
33
★3.5 なぜこの世界は存在するのだろう。なぜ世界が「ない」のではなくて「ある」のか。そんな疑問から本書は始まる。この世界はどういう仕組み(物理法則)で動いているのか。近代物理学誕生の経緯(ニュートン力学と電磁気学の法則)から現代物理学の基礎となっている量子論、相対性理論へとすすむ。量子論では毎度お約束の「シュレーディンガーの猫」の話が出てくる・・笑。「量子」が何者かさっぱり分からなくても・・量子コンピュータや量子暗号などの次世代技術は間違いなく世の中を変えると思われる。2024/10/05
haruka
29
この世界は人間の感覚で想像できるようにはなっていない。まえがきでは物理の入門書とあるが肝は量子力学である。その摩訶不思議を説明するいつものルート、原子→ニュートン→マクスウェル方程式→アインシュタイン→ハイゼンベルクらの健闘とシュレーディンガーの猫→量子重力理論の有力候補。リーマン幾何学が相対性理論に先立ち用意されていた偶然や、マクスウェルの方程式は非の打ち所がなかったのにアインシュタイン以外素直に受け取らなかった流れなど、面白い。様々な量子理論は昔のエーテル(架空の存在)なのではと。死ぬまでに知りたい。2024/01/10
あっきー
19
✴3 この本を高校の進路を決めるあたりに読むと勉強したいという人間が増えそうだなと思うくらい物理の考え方が改めて分かり面白かった、ただ量子論の辺りからはチト歯応えありでチャレンジの気持ちが必要になってくるなー、このレベルの生物学史、数学史、化学史、医学史の各分野の入門書を一通り読んでみたい気分になった2020/08/04
nbhd
17
数式なしの物理学史の読みもの。3カ所でハッとした。①身近にある力は、煎じ詰めればその大体が電磁気力。ボクサーのパンチも電磁気力。キーボードを打つこの手の力も電磁気力。②物理学者の中にも、目に見えない量子や相対論の世界は信じられないと考える一派がいて、そういった立場のことをマッハ主義という。「音速マッハ」のあのマッハさんだ。③シュレーディンガーの猫は知っていたけど、これを拡張した思考実験「ウィグナーの友人」は知らなかった。よくわかんないけど、量子力学的には「客観的な事実は存在しない」ということらしい。2021/06/15
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