内容説明
第二次世界大戦で連合作戦司令部の長官となったイギリスのマウントバッテン卿は、1934年、前開けにZIPPER(ジッパー)を使ったズボンを着用して「勇気がある」と評判になったが、その真相とは……。好奇心とユーモアに色っぽさをブレンドして、AからZの単語にまつわる項目を辞書風に仕上げた大人の極上エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーイチ
14
丸谷才一のエッセイは愛読書と言える。始めて読んだのが多分、高校時代か?思えば長い付き合いである。気取って云えば談論の楽しみと云うものがあって(要するに、居酒屋とか喫茶店で気心の知れた友人と語らう事?)、語り合う相手がいて条件が揃ったときの愉しさは、格別な物がある。丸谷エッセイは書物でそういった愉しさを与えてくれる事があるので、長い付き合いになったのだと思う。続く。2013/06/28
氷柱
4
481作目。3月19日から。返却期限が迫っていたので急いで読んだ。エロティックな事柄についてアカデミックな方面に深く説かれた一作。知の巨人に出会った気がした。こういった何事についても造形が深い様子が伝わって来る作品を読むと本を読むことの大切さを思い知る。吸収するべきことはたくさんあるし、見たり触れたりするべきものもそこかしこに溢れている。入り口がお堅くないところもまた良かった。2019/03/21
格子
2
古い本を読んでいて、色んな知識を持っていないとなかなかついて行きづらい本かなと思った。2021/10/24
tulip
2
体を嗅ぐのではなく、名前を嗅ぐところがしゃれてますね。話の次元が高いよ。2016/04/27
カツェ
1
まさかの全部がシモネタ。裏表紙には色っぽさ、鹿島茂の解説では官能的と言い換えられてたけど。この本のつくりで、その年齢で、エロ話を続けるのはリスペクトだ。2017/12/02