角川スニーカー文庫<br> まるで人だな、ルーシー

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角川スニーカー文庫
まるで人だな、ルーシー

  • ISBN:9784041052884

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内容説明

「代償は、悲しみだけど?」「ああ。そいつは僕にいらないものだ」「そっか!」景色をその身に纏った少女・スクランブルはうれしそうに笑うと、小さく握りしめた拳で御剣乃音(みつるぎのおと)の腹を抉る――。人身御供となった御剣の願いを叶える神代タイム1分間の代償は【打算】【キスのうまさ】【愛情】etc. 人の感情を贄にして、エキセントリックボックスはヒトに近づく……。最終選考会騒然の異色作!
第21回スニーカー大賞《優秀賞》受賞作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

44
人の感情を贄にして、人に近づくエキセントリックボックス。自分を構成する要素を生贄に、願いを叶えてもらう少年の物語。うーん何とも評価の難しい作品ですね。主人公がドンドンと壊れてしまう姿は読んでいてツラかったけど、感情移入のし辛さもあってか読後の満足感はあまりありませんでした。何やろ独りよがり感がハンパないのよね。作品の設定は結構好きだったので次回作に期待したい。2017/02/05

よっち

43
エキセントリックボックスに宿る少女・スクランブルの人身御供となった御剣乃音が願いを叶える代償は人の感情。人間らしさを失いつつも力を行使し人を救う乃音が、正反対の人身御供・氷室に出会う物語。壊れてゆく自覚から抱える矛盾に悩む乃音と、代償に感情を得てどんどん人間に近づいてゆくスクランブル。大切だったものを次々と切り捨ててしまう乃音の選択には絶望的な気分になりましたが、だからこそ彼が育んできたものをきっかけに、どうにか悪くないとも思えるところに落ち着いた結末には救われる思いでした。これは次回作にも期待ですね。 2017/01/31

ナカショー

31
人を助ければ助けるほど代償として感情が抜き取られ、人間らしさがなくなる御剣乃音に対し、願いを叶えるたびにどんどん人間らしくなっていくのエキセントリックボックスのスクランブルの対比が好きです。終わり方は何だかモヤっとしたけど全体通してましたけど中々に好みな内容でした。この作者さんの作品は今後とも追いかけていきたいです。2017/02/21

た〜

29
なかなかの鬱展開。基本設定としては面白いといえば面白い、ありがちといえばそう言えなくもない。つまるところ死にたがり達がグダグダやっているお話でした。最終的には「隣人さん」が美味しいところを持っていくのでした。続編が出た場合読むかどうかは微妙なところ2017/02/06

まるぼろ

26
ある日の出来事が切っ掛けで自身をエキセントリックボックスと言うスクランブルの人身御供となった御剣乃音だったが、人助けと称してスクランブルに願いを叶えて貰う代償として様々なものを失っていき…と言うお話。両親の事もあって自身の存在価値を一番下に置いていた乃音が感情の大事な部分をスクランブルに譲渡していく過程で人間味が失われていくので真白やスクランブルへの拒絶等も含めて痛ましさを感じたし、またどうなる事かと思いましたが、失ったものはまた作ればいいと言うのは良い終わり方だと思いました。→2017/02/07

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