内容説明
2006年、衆議院議員・加藤紘一は鶴岡の自宅を焼き討ちされる。実行犯は65歳の右翼団体幹部。なぜ自宅が燃やされなくてはいけなかったのか? その疑問から加藤の探究は始まる。老テロリストを実行に駆り立てた時代の空気とは? そしてその背景にある危ういナショナリズムとは? 今日の安倍政権を支える日本会議に着目し、その危険性にも言及。いまこそ必読の「日本政界最強最高のリベラル」(山崎拓氏)警世の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
21
うーん。不勉強であまり知らなかった加藤さんのことは、何となくは、わかったけれど。新発見は個人的にはなし。2017/01/22
Tom
7
先日、加藤鮎子が初入閣したニュースを見て、著者の存在を知った。というか普通はニュースを見て「加藤紘一の娘かあ」と思うのだろう。「テロル」とは自身の山形の実家への放火事件のことである。犯人は右翼団体の老人であったが、著者はその裏にある存在を仄めかす。仄めかすだけでそれが何なのかはわからない。が、ここ数年で自民党の悪辣さを数え切れないほど見てきているので、バックで黒い組織が動いていても「さもありなん」としか思えないし、そうだろうと思う。本書が書かれたのは2006年末で、第一次安倍政権時代。→2023/09/29
nishiyan
5
単行本発売当時、買いそびれてしまい文庫化されたと聞き、購入。日本会議の危険性を10年も前に指摘していたとは…。ゴーマニズム宣言も日本会議も歴史観の元を遡ると一つという。こういう時代だからこそ、加藤紘一氏のような政治家が必要なのだ。2017/01/28
Hideki Ando
4
さっくりと読めるが、内容としては比較的重要。時代の空気感というのが最も怖く、流されがちとなる。2021/05/13
Ise Tsuyoshi
4
「最強最高のリベラル」といわれた加藤紘一氏が自ら書いた本。出版は2006年だが、この段階で既に日本会議が安倍政権に影響を与えていることを指摘しているのは興味深い。この人が首相だったら、今の日本の立ち位置はずいぶん違ったと思う。「加藤の乱」以降、政権の中枢から遠ざかってしまったのは、本当に残念。2017/02/02