内容説明
債務80億円を抱えた創立140年の京都の名門女子大。著者は「常識破り」の改革で、大学を1年で黒字化してみせる。そして、「新入社員教育のいらない学生を育てる」ことを運営方針に、大規模な組織改革、教育改革を行なった結果、4年連続就職率100％を達成し、山岡式大学運営の成果を世に知らしめた。いま必要とされる大学とは。必要とされる人材とは。大学の常識を覆し続ける著者が、小規模大学の生き残り戦略を語る。 ●第1章 心の偏差値が高い人間を育てる――大学は、伸び代を持った自立した人間を育成する場 ●第2章 女性リーダーの育成をめざす――考えさせる教育・教養教育の徹底、教員と職員の協働を進める ●第3章 「大学理事長」誕生までの歩み――成功する秘訣は、成功するまでやり遂げること ●第4章 名門大学を甦らせた山岡式経営改革――誰のための学校運営か、それを見誤るな ●第5章 人間力・仕事力を伸ばす理想の教育――小規模大学だからこそ学生の潜在能力を引きだせる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハイランド
62
前半は著者の半生記。波乱万丈な人生だがちょっと自慢？後半が著者が理事長になって、破綻寸前の名門女子大学を復活させた物語。これは正直参考になる。学校法人は一般企業とはかけ離れた組織である。意思決定プロセスも複雑怪奇。ステークホルダーもあちこちにいて、改革を進めようと思っても非常に困難が伴う。著者は一般企業の再生の手法をとって改革に大鉈を振るう。ちょっと裏技的なやつも使うけど。大学なんて伏魔殿みたいなもので改革を進めようとすると必ず足を引っ張る勢力が出てくる。著者の（強引な）改革の手法には学ぶことが多かった。2019/08/03
かおっくす
3
死ぬまで勉強して成長し続けることができる伸び代のある人間を育てる。女性リーダーを育てるには女子大は有効。気品女性を商標登録。気品を醸し出す資質は躾（マナー）心得（スキル）愛（ホスピタリティ）。テーマを与えて考えさせる教育をする。教職員の削減方法と、優秀な人材が残る秘訣を知りたい。勉強を通じて就職に必要な知識やスキル（ジェネリックスキル）が学べる大学。明確なミッションを掲げ、ブレずに遂行することが大切だと思った。小規模大学のあり方として、参考になった。2020/05/04
ゆかぽん４６４９
1
マンモス大学の生き残る道は？2017/01/30
椎名千歳
1
女子大の理事長を務めている人の教育理念と半生の話。各章毎に教育についてや自身の半生についてなどきっちり分けて書かれていて読みやすい。女子大とはどうあるべきか、どんな人であるべきかという自身の考えが丁寧に書いてあってとても面白かった。こんな大学が増えたらいいなあ。あとこの方、波乱万丈な人生でそれに負けないくらいパワフルですごいと思った。2017/01/21
