内容説明
茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖.この,甘くて白くて誰もが好むひとつのモノにスポットをあて,近代以降の世界史の流れをダイナミックに描く.大航海時代,植民地,プランテーション,奴隷制度,三角貿易,産業革命―教科書に出てくる用語が相互につながって,いきいきと動き出すかのよう.世界史Aを学ぶ人は必読!
目次
目 次
プロローグ 砂糖のふしぎ
第1章 ヨーロッパの砂糖はどこからきたのか
第2章 カリブ海と砂糖
第3章 砂糖と茶の遭遇
第4章 コーヒー・ハウスが育んだ近代文化
第5章 茶・コーヒー・チョコレート
第6章 「砂糖のあるところに、奴隷あり」
第7章 イギリス風の朝食と「お茶の休み」──労働者のお茶
第8章 奴隷と砂糖をめぐる政治
第9章 砂糖きびの旅の終わり──ビートの挑戦
エピローグ モノをつうじてみる世界史──世界史をどう学ぶべきか
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわ
242
【♪】稲垣栄洋さんの『面白くて眠れなくなる植物学』が良かったので、分野特化型の本書で知的好奇心をさらに潤そうと試みる。感想…改めて強く感じたが、砂糖ってキリスト教で自己正当化された白人至上主義社会による欲望と暴虐の歴史の産物だよね。アフリカ大陸や中南米での彼らの残虐非道を思うと、この真っ白な砂糖もやや血の色を帯びて見えてくる。ん?味もやや鉄っぽく感じてきたぞ…。余談だが、最近ではサトウキビはバイオエタノール用途が増加してるはず。日本は随分遅れているが、世界的にはガソリンに10%近く混合されてなかったっけ?2026/01/29
KAZOO
199
近世ヨーロッパでは、胡椒を始めとした香料や紅茶、さらにはこの本の主題である砂糖などが貴重品として位置づけられるようになりました。様々な絵で書かれている資料が残っているのでわかりやすく、また奴隷の労働力が以下に重要な役割を果たしたかもはっきりわかります。いい世界史の補助教材です。2015/11/09
trazom
181
岩波ジュニア新書のロングセラーを、今更ながら読む。「砂糖というひとつのモノ、つまり商品を通じて、近代の世界史を見よう」という目的で書かれた一冊。砂糖きびの栽培に始まり、精糖や流通の仕組み、更には、お茶と砂糖が結びつき、英国式朝食やアフタヌーン・ティーのようにイギリス人の生活様式が変化するまでが描写される。根幹は「砂糖のあるところに奴隷あり」だと思う。だから、「近代世界システム」の一環としてプランテーションを位置づけたら、そもそも「奴隷制度は絶対悪」という根源的な規範を見失うのではないかと懸念するのだが…。2024/10/18
kei-zu
145
英国のティーブレイクに、工場労働者の栄養補給の意味があったとは。「世界商品」となった砂糖は、世界の仕組みさえも変えたが、「砂糖のあるところに、奴隷あり」という指摘に経済の残酷さを思う。 ワインが豊富なフランスでは砂糖入りの紅茶は普及せず、コーヒー文化が根付き、それが今に至るまでのカフェの隆盛につながるなど、興味深い知識も学べました。 岩波ジュニア新書、やっぱり充実しています。2022/03/18
やっちゃん
143
随分と古そうだなと思いきやおじさんが受験の時の本だった。今回は砂糖ですが、世界史は宗教や金銀などいろんな角度で学ぶと知識に厚みが出て面白くなってきますね。次の「世界商品」は何だろなあ。2023/06/10
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