内容説明
バーを営む伊吹は、八年前のクリスマスに妻を亡くした。もう一度妻に会いたいと願う伊吹の前に現れたのは、「吾輩」と名乗る一匹の黒猫。黒猫は、客を感動させる酒をつくったら死んだ者を呼び寄せてやると言い――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吊り太郎
34
京都の心臓を読んでから購入した作品。八年前の自分の誕生日に、突然の事故で妻のあかりを亡くした伊吹。あかりに会いたい一心で酒に溺れ、酔う事で会える一瞬のために、身体を壊して行く。。そんな時、一匹の黒猫が現れる。そんなに妻に会いたいのか?会いたければ私を感動させられる様な酒を作れば幽霊に会わせてやると言う。バーテンダーの伊吹は、黒猫に仕事以外では下戸にされてしまう。しかし、妻に会うために懸命に酒を作り続ける伊吹だが、、最後に全ての謎が明らかに。あなたに本当に会いたい人はいませんか?2019/03/07
たるき( ´ ▽ ` )ノ
28
なんと言ったらいいのか・・・難しい。亡くなった妻に会うために必死な主人公が痛々しくて、読むのが苦しかった。途中の出来事に度肝を抜かれ、その衝撃から立ち直れないまま結末まで読んでしまった。2019/11/30
S 2
18
たまにはべたべたな恋愛小説っぽいものを、と購入。亡き妻に再び会うためにしゃべる猫へ至高の酒を作ることになったバーテンダーのお話。恋愛描写よりも酒の描写が良くて雰囲気は中々。刺さる人には刺さりそうなお話です。ただ、話のあらすじが途中で概ねわかってしまうのが残念。2019/03/01
蒼雨
14
初読みの作家さんでした。題名と表紙にひかれて購入しました。1人の女性をずっと愛し続けるバーテンダーのお話です。こんなにもずーっと好きでいてくれる人がいるって、幸せなんだろうなって思いました。2019/07/31
シュナ
13
妻を亡くしても忘れられず酒に溺れる。純粋に考えると、主人公の伊吹はぐだぐだと過去を引きずり、酒に逃げては落ち込む。そんな、よくある"亡くなった人を想い駄目になっていく人"だと思う。どちらかと言えば、伊吹の店で働く暁君の方が切ない。しかし、二人ともあんなに人を好きになれるのは羨ましい。頭では分かっていても、気持ちだけはどうにもならない。好きなら好きだし、忘れられなければ、忘れられない。そういうモノなんだね。2017/05/22
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