ハヤカワ文庫JA<br> 黒豚姫の神隠し

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ハヤカワ文庫JA
黒豚姫の神隠し

  • ISBN:9784150312268

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内容説明

沖縄本島の遙か南に位置する宇嘉見島には、人間を拐かす黒豚の悪神ウヮーガナシーの伝説がある。島育ちで映画好きの中学生・ヨナと東京からの転校生・波多野清子は『オズの魔法使い』をきっかけに接近するが、清子は「黒い豚に呪われている」と告白をする――離島に棲まう神々と悪童たち、ひと夏の異界譚。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

54
沖縄本島の遙か南に位置する島に伝わる黒豚の悪神ウヮーガナシー。そんな黒豚に呪われた転校生の少女と、島育ちの少年の物語。ふーむ、これは独特な空気感の作品ですね。爽やかなジュブナイル小説でありながら、ファンタジー小説+沖縄感溢れる不思議な展開に夢中になり、一気に読み終わりました。この雰囲気は沖縄が舞台だからこそ出せたんだろう。作者さんのこれまで培ってきたもの全てが詰まったお話だと思います。表紙も雰囲気に合っていて非常に良かった。黒豚と美少女の幻想的なコラボですな。次回作も楽しみに待っています。2016/12/22

よっち

48
黒豚の悪神伝説が言い伝えられている宇嘉見島。その古臭い慣習も閉鎖的な環境も大嫌いな中学生ヨナのクラスに、東京から美少女・波多野清子が転校してくるひと夏の異世界譚。清子の美声を聞いて彼女を主演に『オズの魔法使い』の映画を取りたいとアプローチするヨナ。そんな彼だけでなくクラスの皆からも距離を置く清子が隠す秘密。ヨナたちのお陰で本来の姿を見せるようになった清子はとてもいい子で、だからこそ明かされた真相には切ない気持ちにもなりましたけど、彼女が笑って過ごせるようになった結末にはとても心温かい気持ちになりました。 2016/12/22

ましゃ

41
作者のデビュー作『こうして彼は屋上を燃やすことにした』が好きだったので購入。某ジブリの神隠しみたいなタイトルだなぁと思ったけど内容的にも間違いではない。私はジブリよりも全然この作品の方が好きだなぁ。あんまり詳しくないけど…『おおかみこどもの雨と雪』や『バケモノの子』の細田作品みたいな感じで読めた。細田作品が好きな方は是非本作を読んでみてほしい。内容とは関係ないけど、非常に印象的だった文がある。ーー今日死んでもいいっていう毎日が、生きてるってことなんだよ。2017/04/09

ナディ

36
面白くてサクサク読めた。沖縄の空気感を感じる。穢れを食べる神様がいて、たくさんいる神様達が登場して…。人間の上でも下でもない、そばにいるもの。人間に近く、人間ではない。沖縄の神様は今もそんな風に感じる。2017/03/28

ソラ

35
穢れとかそういうのは出てくるけど基本的に悪人がいないのですっきりとした読後感。清子母の振る舞いが印象的。個人的には環がお気に入りでしたが。2017/02/19

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