内容説明
三月のテムズ川に浮かんだ射殺死体は、アメリカ人の採掘会社経営者のものだった。彼の鉱山開発計画に詐欺疑惑が生まれた矢先の死である。またもや望まぬ事件を押しつけられた風邪ひきのウィザースプーン警部補は、動機を持つ会社の大株主を中心に捜査を進める。もちろん、その裏では家政婦のジェフリーズ夫人たち探偵団一同も、こっそり行動を始めていた。今回の目的はふたつ。殺人事件の解決と、ささいな投資の失敗におびえた警部補が導入した、極端な“家計費節約計画”の撤回である! 謎解き成分大幅増で贈る、使用人探偵団シリーズ第4弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たち
36
いつもグッジ夫人の美味しそうな料理をたらふく食べている、ウィザースプーン警部補ですが、今回は食費節約の為、ろくな食事にありつけず、空腹を抱えての捜査は大変気の毒でした。ケチもほどほどにしないと、身を滅ぼしますね。それと、使用人探偵団のスミスとベッツィの過去が、とても気になる終わり方でしたが、続きはあるのでしょうか…。2017/05/02
ユメ
35
またしてもウィザースプーン警部補は殺人事件を担当することになり、例によって使用人探偵団がひそかに捜査を始めるのだが、彼らには今回もうひとつ解決すべき問題があった。それは、ウィザースプーン警部補が打ち出した“家計費節約計画”だ。計画を撤回させるべく、グッジ夫人が嬉々として安くてまずい料理のレシピを探し出して警部補に食べさせるのにくすり。使用人探偵団が捜査を通して絆を深めていくのがよい。誰もが自分が必要とされていると感じるられるようにというジェフリーズ夫人の気配りには敬服。事件の謎解きも本格的になった印象だ。2017/06/28
み
30
さくさくと♪本筋の事件よか、節約計画を撤回させる筋の方が印象に残りましたよ、食べることは楽しみも重要よね(^o^)2017/01/09
むらさきめがね
26
さくさくと安心して読めるよいシリーズ。合間の読書に最適。使用人たちに調教されるウィザースプーン警部補が気の毒でもあり、微笑ましくもあり。気のせいかもしれませんが、捜査官としてのスキルアップを感じさせました。2017/02/28
ごへいもち
25
チャーミングな表紙絵の魅力で読んでしまった。平凡なミステリなのに2017/04/23